チェルノブイリ事故で故郷の村離れた母、ロシアの侵攻で国追われ日本に

キエフから避難してきた母のマリヤさん（左）を抱きしめるカテリーナさん（２１日午後、羽田空港で）＝関口寛人撮影

　ロシア軍の侵攻が続くウクライナの避難民が、在日の家族を頼って相次ぎ日本に入国している。２１日には、ウクライナの民族楽器「バンドゥーラ」の奏者として国内で活躍するカテリーナさん（３５）の母マリヤ・グジーさん（６８）が羽田空港に到着した。

【表】一目でわかる…ロシアの戦力はウクライナを圧倒している

　マリヤさんは首都キエフ在住。以前はチェルノブイリ原子力発電所のそばの村にいたが、１９８６年の爆発事故後に移住を余儀なくされた。そんな過去の経験から、ロシア軍の攻撃が激しくなる中でも住み慣れた街にとどまっていたが、カテリーナさんらの説得に応じ、日本行きを決断。ポーランドから英国を経由して日本に着いた。

　マリヤさんは「ここに来るまで色々な人に応援してもらい感謝している。戦争が早く終わり、ウクライナに戻れる日が来ることを望んでいる」と話し、カテリーナさんは「ほっとした。これからは日本でママを守っていく」と語った。