火災で全焼した住宅=2021年10月、甲府市
甲府市で昨年10月、50代夫婦が殺害され自宅が全焼した事件で、甲府地検は8日、殺人と殺人未遂、現住建造物等放火、住居侵入の罪で甲府市の男(19)を起訴し、氏名を公表した。4月1日に施行された改正少年法で「特定少年」と位置付けられ、起訴後の実名報道が可能になった18、19歳で、検察当局が氏名公表をしたのは初めて。
「一家全員殺そうと」19歳少年が供述 昨年11月
実名報道が可能となることを受け、最高検は氏名公表の検討対象を「犯罪が重大で、地域社会に与える影響も深刻な事案」とする基準を示し、裁判員裁判対象事件を典型例に挙げていた。甲府地検は「重大事案であり、地域社会に与える影響も深刻」と氏名公表の理由を述べた。
【注】特定少年の立ち直りを重視する少年法の理念とネットの特性を考慮し、この記事では男を匿名とします。