620万円の賞金獲得した競走馬、肋骨が浮き出た姿で保護された=韓国


[アニマルピープル] 動物自由連帯、忠清南道扶余の廃牧場で競走馬など2頭を救助 「韓国の馬産業の問題点が明らかに…関連制度の改善急がれる」

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620万円の賞金獲得した競走馬、肋骨が浮き出た姿で保護された=韓国

忠清南道扶餘のある廃牧場で飢え死に寸前の引退競走馬など馬2頭が救助された=動物自由連帯提供

620万円の賞金獲得した競走馬、肋骨が浮き出た姿で保護された=韓国

現場で発見された馬は肋骨が浮き出るほどやせ細っており、一頭はお尻と足にひどい傷を負っていた=動物自由連帯提供

620万円の賞金獲得した競走馬、肋骨が浮き出た姿で保護された=韓国

現場で発見された馬は2008年に競走馬として登録された後、2011年までソウル競馬公園で計28回のレースに出場したが、引退後、様々な乗馬場を転々としていたことが分かった=動物自由連帯提供

620万円の賞金獲得した競走馬、肋骨が浮き出た姿で保護された=韓国

救助された馬2頭は現在、国内初の済州馬サンクチュアリに移動し、安静をとっている= 動物自由連帯提供

 市民団体「動物自由連帯」と「生命環境権行動済州ヴィーガン」は30日、廃牧場に放置されていた馬2頭を21日に救助し、現在、済州(チェジュ)の馬サンクチュアリで保護していると伝えた。

 両団体によれば、当時、最初に現場に捨てられた馬は計4頭だった。近隣住民の情報提供者がしばらく水と餌を与えていたが、猛暑と豪雨が続く中、劣悪な環境で馬を放置できず、団体に助けを求めた。救助が決まった後、韓国馬事会馬保健院の協力で応急処置に乗り出したが、情報提供直後に馬1頭が死亡し、その後、馬の保護場所を探す間に極度にやせていた1頭がさらに死亡した。

 現場で死亡した馬と救助された馬1頭は、一時競馬場を走った引退競走馬であることが分かった。救助された馬は競走馬に多い「サラブレッド」の品種で、2008年に競走馬に登録された後、2011年までソウル競馬公園で計28回のレースに出場した。4歳だった2010年まで計3回も1位となり、獲得賞金が6200万ウォン(約620万円)に達したが、引退後、様々な乗馬場を転々としたという。競走馬の情報を照会できる「馬産業情報ポータル」には現在も全羅南道のある乗馬場の所有と記録されているが、実際には廃牧場に放置されたまま発見されたのだ。

 一緒に救助された乗用馬の場合は、照会の結果、すでに死亡届が出されていた。2000年に生まれたこの雌馬は、2012年から京畿道のある特殊学校で昨年まで乗用馬として活用されたものと推定される。しかし、2021年12月29日付で死亡届が出されたことが分かった。

 動物自由連帯は、今回の事件が韓国の馬産業管理の問題点を如実に表していると強調した。動物自由連帯のチョン・ジナ社会変化チーム長は「死亡届が出された乗用馬は、お尻にひどい傷を負った状態で発見された。学校が乗馬体験などの用途に利用してから、健康に異常が生じたため、他の所に送った後、死亡届を出したものとみられる」と語った。さらに「現行法上、馬履歴管理制度は申告制であるため、強制性がない。履歴がきちんと管理されていない状況が以前から続いてきたと推測される」と伝えた。

 また、「当時、現場に馬を連れてきた健康院の店主や屠畜業者から、このように捨てられた馬は薬剤やペットの飼料として活用しているという証言を確保した」と付け加えた。競走馬を食用として使うためには、関連法に定められた手続きを経て屠畜を進めなければならないが、これもまともに守られていないということだ。

 馬の平均寿命は25~35歳だが、競走馬は4~5歳までレースに出場した後、引退する。一部は教育、乗馬と繁殖用に活用されるが、ほとんどは用途未定で、どこに行くのか正確には分からない。今年初め、韓国馬事会が共に民主党のウィ・ソンゴン議員(国会農林畜産食品海洋水産委員会所属)に提出した資料によると、引退後の用途が把握されていないその他の用途の割合は、2016年5%(70頭)から2017年6.4%(89頭)、2018年7.1%(99頭)、2019年7.4%(103頭)、2020年22.5%(308頭)と毎年増えている。

 このような引退競走馬たちの劣悪な処遇は、今年1月、韓国放送(KBS)のドラマ「太宗 李芳遠(イ・バンウォン)」の撮影現場で無理な撮影をした後に死亡した馬「カミ」(マリアージュ)事件で知られるようになった。以後、動物団体は関連討論会を開催し、政府に責任ある競走馬福祉体制の構築などを要求したが、まだ全く改善が行われていない。

 団体は競走馬の福祉のために、馬登録制および履歴制の導入▽馬保護施設の造成▽過剰生産防止のための生産頭数の調整▽馬の食用および飼料化禁止▽馬福祉基金の造成などを求めている。一方、救助された馬は国内初の済州島の馬サンクチュアリに移動して安静をとっている。ここはプロゴルファー出身のキム・ナムフン氏が2020年11月から運営しているところで、引退した競走馬や放置・虐待された馬30頭余りを保護している。

キム・ジスク記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
韓国語記事入力: 2022-08-31 00:32
https://www.hani.co.kr/arti/animalpeople/human_animal/1056745.html 訳H.J



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