![[共産党大会2022]最高指導部、「習派」過半数か…強硬路線の修正は一層困難に [共産党大会2022]最高指導部、「習派」過半数か…強硬路線の修正は一層困難に](https://jp24h.com/wp-content/uploads/2022/10/20221019-00050035-yom-000-2-view.jpg)
(写真:読売新聞)
【北京=吉岡みゆき】22日に閉幕する中国共産党大会を経て発足する3期目の習近平(シージンピン)政権で、党最高指導部・政治局常務委員の現職7人のうち最大で4人が交代するとの観測が強まっている。習氏の複数の側近の昇格が有力で、習派が最高指導部の過半数を占める可能性が高い。来年に首相職から退く李克強(リークォーチャン)氏が完全に引退するとの見方も浮上している。
香港の有力英字紙サウスチャイナ・モーニングポストが18日報じた。
同紙によれば、昇格が最も有力視されるのが、習氏側近の丁薛祥(ディンシュエシアン)党中央弁公庁主任だ。同紙はこのほか、昇格の可能性がある高官として、いずれも習氏側近の李強(リーチャン)上海市党委員会書記と陳敏爾(チェンミンアル)重慶市党委書記の両氏に加え、事実上の習派とされる李希(リーシー)広東省党委書記の名を挙げた。
習氏との距離がかねて指摘される李首相の処遇について、同紙は「首相は完全引退を選ぶ可能性が高い」とした。李氏を巡っては、全国人民代表大会(国会)常務委員長に転出するとの観測もある。
米紙ウォール・ストリート・ジャーナルも17日、丁氏と李強氏、李希氏が昇格する見通しだとした上で、李強氏が次期首相の有力候補と報じた。李強氏は、新型コロナウイルス対策で実施した上海の都市封鎖で評価を落とし、昇格は遠のいたとの見方も出ていた。
新指導部が習氏に忠実な側近で固められれば、習氏が国内外で進める強硬路線の修正が一層困難となり、周辺の国際環境に影響する可能性がある。
一方、台湾の有力紙・聯合報は、丁、陳の両氏に加え、李首相に近い胡春華(フーチュンフア)副首相が昇格するとの見方だ。事実上の習派である趙楽際(ジャオルォージー)中央規律検査委書記は常務委員にとどまるとしており、この場合も習派が最高指導部の過半数を占めることになる。