トルコのエルドアン大統領、新型弾道ミサイルによる攻撃をギリシャに警告

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トルコのエルドアン大統領は11日「ギリシャがエーゲ海の島々の武装化を進めるなら黙っていない。ギリシャは我々の新型弾道ミサイルを恐れており、これがアテネの攻撃に使用されると考えているが、本当にそうなるかもしれない」と述べた。

TAYFUNが実用化され量産されればギリシャにとって脅威になるのは確実だ

エーゲ海の島々はギリシャに帰属するもののローザンヌ条約とパリ条約によって非武装化が義務付けられていたが、キプロス危機以降のギリシャは「ダーダネルス海峡とボスポラス海峡の非武装化を相殺するため設定されたエーゲ海の島々の非武装化はモントルー条約で両海峡の管理権(商船の航行は自由を保障し軍艦の航行のみトルコ政府が制限可能)をトルコが取り戻したため、我々に課せられた義務も終了した」と主張。

これはギリシャの一方的な解釈に過ぎないため関係国の同意が得られている訳ではないが、キプロス問題やEEZ問題などでギリシャと対立するトルコにとって「エーゲ海の武装化」は安全保障問題に直結するため「非武装化義務を守れ」と要請しているものの同問題は条約関係国によって特に議論されないまま有耶無耶になっており、ギリシャはトルコの要請を無視して島々に軍や国境警備隊を配備、イスラエルの協力を得てエーゲ海の島々にカウンター・ドローンシステムを張り巡らせている最中だ。

逆にトルコは極秘裏に開発を進めてきた短距離弾道ミサイル「TAYFUN(推定射程560km)」の試射を今年10月に実施、アテネを射程圏に納める弾道ミサイルの登場(トルコが保有している弾道ミサイルBoraもアテネに届くのではないかと推定されている)にギリシャは恐怖を感じていたが、エルドアン大統領は「ギリシャが条約で制限されているエーゲ海の島々の武装化を進めるなら黙っていない。ギリシャは我々の新型弾道ミサイルを恐れており、これがアテネの攻撃に使用されると考えているが、本当にそうなるかもしれない」と述べたため一種の脅しと受け取られている。

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ギリシャはF-35A導入に失敗したトルコに弱みを最大化するため保有するF-16C/Dのアップグレード、ラファールの導入、F-35A導入(予定)など矢継ぎ早に空軍力を強化、さらにバイデン政権がF-35プログラム追放の補填としてトルコに提案していたF-16V売却を米議会に働きかけ阻止(最終的に2023年度の国防権限法からF-16V売却を阻止する条項は削除)しようとしたが、トルコは巡航ミサイル、弾道ミサイル、無人航空機といった非対称戦力の強化を務めている。

ギリシャの防空シールドはロシア製のS-300、Tor、Osa、米国製のパトリオットシステム(PAC-2&PAC-3)やホークで構成されているためミサイル防衛に対応してものの、ウクライナで100発近いミサイルや無人機による大規模攻撃(完全に防ぐのが困難)が現実のものになっているため、TAYFUNが実用化され量産されればギリシャにとって脅威になるのは確実だ。

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※アイキャッチ画像の出典:Presidency Of The Republic Of Turkey

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