[ad_1]
トルコ議会がフィンランドNATO加盟を30日に承認、加盟国30ヶ国による批准手続きが完了したためフィンランドのNATO加盟は「事実上確定」した格好だが、同時加盟を訴えていたスウェーデンは取り残されることになる。
ロシアが問題視しているNATOの東方拡大が再び実現した格好だが、予想通りスウェーデンは取り残される
非同盟主義を貫いてきたスウェーデンとフィンランドの安全保障政策は緊密に連携しており、ロシア軍によるウクライナ侵攻を受けてNATO加盟手続きを開始した際も「同時加盟の原則」を確認したが、トルコは両国の加盟を批准する立場を生かして「長年の懸案」を解決したいと望み、PKK支援の禁止、PKKの資金調達や組織の拡張活動の禁止、PKKを含むテロ組織の活動阻止、PKK関係者の身柄引き渡し、トルコに対する禁輸措置の解除などを要求。
この条件を全て満たしたフィンランドについてトルコ側は「もはや何の不満もなく迅速な批准手続きを行う用意がある=3月中の批准」と表明、スウェーデンの批准については「完全に絶望的だ」と述べて両国の同時承認はないと示唆、これを受けてNATO事務総長も「フィンランドの先行加盟の可能性」に言及、フィンランドのサヴォラ国防相も「(もしトルコがスウェーデンの加盟を承認しなかった場合)先に加盟する」と述べていた。
トルコ議会は30日、出席した議員274人がフィンランドのNATO加盟に賛成票を投じたたため加盟国30ヶ国による批准手続きが完了、この知らせを受けてフィンランドのニーニスト大統領は「我々はNATOの安全保障を強化する有能な同盟国になるだろう」と声明を発表、ロシアが問題視しているNATOの東方拡大が再び実現した格好だが、予想通りスウェーデンは取り残された。
スウェーデンのクリステルソン首相は「フィンランドが自分達抜きでNATOに加盟すれば北欧地域にとっても、NATOにとっても、我々の安全保障にとっても悪い結果にしかならない」と訴えて同時加盟を主張していたが、これは同時加盟という政治的な圧力が失われると「トルコに対するスウェーデンの交渉立場は格段に弱まる=トルコは好きなだけスウェーデン承認を先送り出来る」という意味で、このような展開になると「常に安全保障政策で緊密に連携してきた両国の関係に後味の悪い結果をもたらす」と専門家は予想している。
恐らくフィンランドはスウェーデンの批准手続き完了を待つことなく加盟手続きを進める可能性が高く、高い確立でスウェーデン人は「(フィンランドに)裏切られた」と感じるだろう。
因みに「なぜスウェーデンの批准が(現段階で)絶望的なのか」は過去記事を参照してほしい。
スウェーデン首相、フィンランドが単独でNATO加盟しても良い結果はない
スウェーデンと同時加盟を主張していたフィンランド、単独でもNATOに加盟する方針
新領域からの攻撃阻止に失敗したスウェーデン、NATO加盟が遠く
ロシアの偽情報や干渉に蝕まれる民主主義、スウェーデンは対心理機関を設置
NATO加盟国を目指すスウェーデン、トルコ要求の身柄引き渡しに同意
トルコ、フィンランドやスウェーデンにテロ容疑者33人の引き渡しを要請
※アイキャッチ画像の出典:Riikka Hietajärvi/Tasavallan presidentin kanslia
[ad_2]
Source link