新品交換装い…実際は塗装だけ「ビッグモーター」不正の手口 元従業員が証言

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“新品交換装い…実際は塗装だけ「ビッグモーター」不正の手口 元従業員が証言”

保険金不正請求への対応に専念するため、21日から車両修理の新規受付を停止したビッグモーター。22日、店を訪れた客は…

店を訪れた男性
「どういう車があるのかということで来た、信用が大切だと思うので不安はある」

去年2月にビッグモーターで車を購入した夫婦は、購入した車が大丈夫なのか心配になり訪れました。

ビッグモーターで車を購入した夫婦
「うちの車が事故車がじゃないだろうねって。ちゃんと証明しなさいよと。本当に腹立たしい」
「腹立っているから新しい車に替えましょうかって言っているの」

第三者委員会の調査報告書によると、サンプル検査で検証した2717件のうち、4割以上で「不正が疑われる行為」がありました。不正が行われた背景にはビッグモーターの「いびつな企業風土」が…

ビッグモーター元店長
「言い訳した瞬間、終わりなので弁解の余地は一切ないです」

サタデーステーションの取材に応じてくれたビッグモーターの元店長。副社長や専務などが抜き打ちで店舗に来たあと、信じがたい理由で店長を降格させられたといいます。

ビッグモーター元店長
「指摘されたのは、展示場の車が数センチ、ズレているとか。色んな角度で写真を撮って。つるし上げじゃないですけど、まずはLINEが流れてきて、そのあと降格の連絡があった」

展示する車が数センチ、ズレていただけで店長から営業に降格処分となった男性。年収は300万円以上も減ったといいます。

ビッグモーター元店長
「一回の人事で降格になる人の数が膨大なので。一回の人事で十何人とかというのもありました」

調査報告書によると直近3年間で47人の工場長が降格処分を受けています。ビッグモーターが社員に配布した経営計画書にはこう記されています。

ビッグモーターの経営計画書
「経営方針の執行責任を持つ幹部には目標達成に必要な部下の生殺与奪権を与える」

2018年に撮影されたという写真があります。エンジン回りのフレームの一部を黒い新品に交換したとして、保険会社に送られました。しかし、実際には…

ビッグモーター修理工場の元社員
「黒く塗って、塗装して、それを交換したように見せかけたという写真になります」

この作業を担当したビッグモーターの元社員は、作業前の写真も撮っていました。あるパーツには「黒でP写真」と書かれたテープが貼ってあります。

ビッグモーター修理工場の元社員
「Pはペイントの意味です。自分はその通りに作業したという感じですね」

別の写真では部品の一部を黒く塗装しています。これで、保険会社に送った”黒い新品に交換した”写真の状態になります。つまり塗装しただけで部品交換をしたとして水増し請求したのです。しかし、この写真、よく見ると黒でP写真というテープが残っています。

ビッグモーター修理工場の元社員
「反骨精神といいますか、そういった感じで『バレろ』と思い、そのまま写真を撮りました」

男性は不正の横行に嫌気がさし、2018年にビッグモーターを辞めました。不正は2013年の入社当時には常態化していたといいます。

ビッグモーター修理工場の元社員
「傷ついていないパネルやドアとかに、サーフェイサーという防錆剤の塗料を吹き付けて、それを写真に撮って、あたかも修理しましたよと。私はビッグモーターが初めての会社ということもあって、それが普通で、どこの町工場さんでもしてるのかなと捉えていました」

修理の見積書の写真には、部品の名前が並んでいますが、ところどころに手書きで「リ」という文字が…

ビッグモーター修理工場の元社員
「工場長が記入した文字になります。保険会社の見積もり上では新品交換の部品だけど、リサイクルの『リ』」

新品に交換するとして費用を請求し、安価なリサイクル品を使い利益を得ていたのです。不正の背景には、修理部門にも課された厳しいノルマがありました。

ビッグモーター修理工場の元社員
「基本的に、鈑金の部門としての目標がありまして、それを達成できない工場長などは能力がないとみなされて別の店舗に飛ばされる、もしくはヒラの作業員として降格されてしまうということもありました」

報告書によると、これまで従業員が経営陣に対し、不正を告発したことがありました。しかし、『結果的には、もみ消したと言わざるを得ない』と報告書は指摘しています。番組が取材した元社員も…

ビッグモーター修理工場の元社員
「2018年に辞める間際には、工場長には『こういうことはもうやめた方がいい』という風なことを伝えてはいたんですけども、工場長はそんな気にもとめてないような感じで『大丈夫、大丈夫』という軽い感じで言われた」

今回明らかになったビッグモーターによる保険の水増し請求。気付くことはできないのでしょうか?都内の自動車修理工場を訪れました。

伊倉鈑金塗装工業 伊倉大介さん
「私たちが車の損傷の確認をさせていただく際は、復元するまでにどんな作業が必要かってことを私たちが判断してお見積りをお出します」

車の状態をチェックする際に使うのがスマホです。

(Qどれくらい撮るんですか?)
伊倉鈑金塗装工業 伊倉大介さん
「30枚、車の全体像と損傷個所を撮ります。角度によって見え方が違うので角度を変えて撮る」

車の査定が終わったら、見積書を作成。写真とともに保険会社に提出します。保険会社は、見積書や写真をもとに損傷の度合いなどが適正なのかチェックして、問題がなければ保険が適用されます。修理費用が大きい場合や不正の疑いがあった場合は、保険会社からアジャスターと呼ばれる査定士を派遣して立ち合うこともあるそうです。

伊倉鈑金塗装工業 伊倉大介さん
「車の修理だったり、車のメンテナンスなど、内容を一般のユーザーさんが正しく理解されている方が非常に少ないと思うんですよ。工場側としてはしっかりご納得いただけるように説明していく。その説明責任が業界全体にも必要」

自動車問題に詳しい専門家は…

自動車生活ジャーナリスト 加藤久美子さん
「写真だけで修理の見積りをOKしていたという保険会社もありますけれど、信頼関係が築かれていた」

国土交通省は、来週26日にもビッグモーターに聴取する方針で、違反が認められれば、立ち入り検査も検討するとしています。顧客への説明責任ついて今後、会見を開く予定はあるのでしょうか?番組がビッグモーターに問い合わせると、会見を開くかどうかには触れず、以下の回答が来ました。

ビッグモーターの回答
「説明責任に関する様々なご意見を真摯に受け止め今後の対応を検討してまいります」

テレビ朝日

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