日本の公演市場の開放における韓国の立場【コラム】

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(写真:朝鮮日報日本語版) ▲昨年11月、渋谷で韓国の新人ミュージシャン5組を集めて開催した「KOREA SPOTLIGHT @JAPAN」公演で、日本現地の観客1500人が歓呼している様子。/写真=韓国コンテンツ振興院

日本の公演市場が注目される理由

日本の公演市場は、米国に次いで世界第2位と評価されています。昨年の売り上げは約3兆5800億ウォン(約3900億円)で、韓国の3倍以上に達し、観客総数も5000万人に迫りました。東京ドームや甲子園球場など5万人規模の施設から、日産スタジアムなど7万人以上を収容できる施設まで、日本国内には巨大な公演施設が点在しています。また、収容観客数が100人前後の「ライブハウス」と呼ばれる小規模な公演場も各地で活気づいています。

海外の大物アーティストたちも、このような公演インフラに引かれて、ワールドツアーで日本を訪れることが多いです。防弾少年団やテイラー・スウィフトなどKポップのアイドルから米国のシンガー・ソングライターまで、多くのアーティストが日本で公演を行っています。さらに、イギリスのロックバンドであるコールドプレイも11月のアジアツアーで日本に2日間滞在する予定です。

日本政府の公演市場の開放

そんな中、日本政府は自国の公演市場をさらに開放することを決定しました。これまで日本で公演したい外国人アーティストは「興行ビザ」の発給を受ける必要がありましたが、8月からその要件が緩和されることになりました。改変により、ビザの期間が半月から1カ月に延長され、これまで制限があったライブハウス公演も可能になります。

この改善策は、日本で公演を予定しているアーティストのビザ手続きや訪問スケジュールに配慮しています。さらに、知名度の低い海外の歌手たちも日本の公演市場に積極的に参加することが期待されています。一方で、航空運賃や滞在費なども考慮すると、韓国のアイドル歌手たちが最も恩恵を受けることが予想されています。

韓国の公演インフラの現状と課題

日本の公演市場の発展に対して、韓国の公演インフラの現状が注目されています。韓国では無名な歌手が日本のライブハウスからスタートし、世界的なスターになるチャンスがあります。しかし、韓国では有名な海外アーティストがコンサートを開く際、野外施設を借りなければならない場合がほとんどです。主要な屋内施設でも収容人数が1万から2万人程度です。

このため、海外のポップスターが冬に韓国でツアーを行うことは非常にまれでした。さらに、韓国の屋内施設の中でも収容可能人数が10万人までの蚕室のオリンピック主競技場も、8月から3年間のリモデリング工事に入るため利用できなくなります。

日本の公演市場の開放に対しては、韓国の公演市場が吸収される危機という危機感もあります。しかし、韓国ならではの公演インフラを育てることも重要です。韓国の音楽業界が得ることのできるメリットを放棄する必要はありません。

記事の出典元:日本ニュース24時間