イスラエル国防軍が最新の戦車「Barak/バラク」を発表しました。この戦車は、高度なセンサーとAI処理を搭載しており、国防軍の即応性と能力を向上させるものとされています。
360度の状況認識力が新たなトレンドに?
イスラエル国防軍は、新しい戦車「Barak/バラク」を発表しました。この戦車は、2015年頃に開発が始まり、2020年頃にプロトタイプが完成してテストが行われていたメルカバIVの最新バージョンです。バラクバージョンには新型APSのトロフィーが採用されており、戦車内部から外の状況を360度見渡すことができるIron Visionや最新のセンサーシステム、AIシステムが組み込まれています。
バラクが配備される第401機甲旅団の司令官は、「この戦車の導入は作戦効率を飛躍的に向上させる絶好のチャンスだ」と述べています。要するに、メルカバIVのバラクバージョンは構造的な変更は行われていませんが、Iron Visionや最新のセンサーシステム、AIシステムによる状況認識力の拡張により、戦闘効率が格段に向上するとされています。
バラクバージョンの特徴
バラクバージョンには、Iron Visionや最新のセンサーシステム、AIシステムが搭載されています。Iron Visionは、演習データを投影することで実戦に近い訓練に活用することができ、Torch-X C4ISRに接続されたバラクバージョンは完全な戦場デジタルネットワークの一部に組み込まれ、他の戦車や他の部隊だけでなく司令部とも情報をリアルタイムで共有することができるようになります。これにより、「どのような状況下においても最適な意思決定を迅速に下せるようになる」とのことです。
出典:Australian Army
地上車輌の新たなトレンド
バラクバージョンには、Iron Visionが採用されていますが、実はオーストラリア陸軍向けのRedbackにも同様の技術が採用されています。さらに、複数の国や企業が同様のシースルー技術を開発しているため、重装甲化やAPS採用、徘徊型弾薬の搭載に次いで、地上車輌の新たなトレンドは「360度の状況認識力」になるかもしれません。
豪陸軍はハンファのRedbackを選択し、韓国がドイツに勝利して契約を獲得しました。また、レオパルト2A8にもトロフィーが採用されており、欧州でもAPSの普及が本格化している兆しです。
※アイキャッチ画像の出典:Israel Ministry of Defense
ソースリンク:日本ニュース24時間