中国原発、処理水以上に放射性物質を排出…IAEA総会で日本批判の中国に反論

ウィーンで開かれたIAEA総会で演説する高市科技相=森井雄一撮影

オーストリアの首都ウィーンで開かれている国際原子力機関(IAEA)の年次総会で、東京電力福島第一原子力発電所の処理水海洋放出を巡り、日本と中国の代表が応酬を繰り広げました。中国は放出を批判しましたが、日本の代表は反論しました。IAEAの取り組みや日本の情報発信を支持する発言もありました。

高市科学技術相はこの日の総合討論で、中国代表の批判を「科学的根拠に基づかない」と切り捨てました。しかし、中国側は「大量の『汚染水』が30年以上、海に排出されることで、海洋環境と人間の健康にもたらされる長期的な影響は現在の科学的知見では正確に説明できない」と主張しました。

日本側は、「汚染水」ではなく「処理水」だと誤りを指摘し、処理水放出は国際的基準に沿っていると説明しました。「IAEAや加盟国の業務に異を唱えるのは理解できない」と反論し、中国で稼働中の原発が処理水以上に放射性物質を排出している点を指摘しました。

中国原発の放射性物質排出についての議論が続く

この総会での応酬は、中国原発による放射性物質の排出問題に関するものでした。日本は厳しい対策を講じ、処理水の海洋放出を決定しましたが、中国は反対意見を示しています。中国の主張に対して日本は、処理水の放出は科学的根拠に基づいており、国際基準に合致していると主張しました。

IAEAの取り組みや日本の情報発信に対する支持

一方で、韓国やデンマークなどからは、IAEAの取り組みや日本の情報発信を支持する発言もありました。これにより、日本の信頼性と科学的根拠が示されたと言えます。

長期的な影響についての意見の相違

中国は、「汚染水」が海洋環境と人間の健康に長期的な影響を及ぼす可能性がある」と主張しています。しかし、日本は「処理水」の放出による影響は現在の科学的知見では正確に説明できないと反論しています。この点については、両国の意見が相違しており、議論が続くでしょう。

まとめ

中国原発の処理水海洋放出に関するIAEA総会での議論は熱を帯びていました。日本と中国の意見の相違が浮き彫りになりましたが、日本は科学的根拠に基づく処理水放出の決定を支持しています。IAEAや加盟国からの支持も得ており、日本の対応には信頼性があります。

参考リンク: 日本ニュース24時間