台湾の国産潜水艦、2024年末までに海軍へ引き渡し予定

台湾の蔡英文総統は28日、「我が国で潜水艦を建造するのは不可能と思われていたが、目の前には潜水艦があり、我々は国を守るためそれをやり遂げた。今日という日は歴に刻まれるだろう」と述べ、国産潜水艦の1番艦を「海鯤號(Hai Kun)」と命名しました。

進水式と命名式の開催

台湾メディアは、9月28日に高雄の小港区で進水式と命名式が行われる予定であり、政府高官や各界の代表者が出席すると報じていました。そして、28日には蔡英文総統が出席する式典が開催され、国産潜水艦の進水式と命名式が行われました。

蔡英文総統は、「我が国で潜水艦を建造するのは不可能と思われていたが、目の前には潜水艦があり、我々は国を守るためそれをやり遂げた。今日という日は歴に刻まれるだろう」と述べました。台湾国際造船も、国産潜水艦の1番艦/SS-711の命名を手がけ、さらに「新型潜水艦の性能は既存の潜水艦(海龍級とテンチ級のこと)よりも優れている」と語りました。しかし、安全保障上の理由から船首方向からの公開に留まり、幾つかのコンポーネントは未実装のままとのことです(L3Harrisが製造する潜望鏡はCOVID-19の影響で納品が遅れる見込みです)。

ただし、2024年4月に開始される海上試験までには実装される予定であり、「2024年末に予定されている海軍への引き渡しスケジュールに変更はない」と報じられています。

進水式
(出典:udn video ライブ配信のスクリーンショット)

国産潜水艦の特徴と展望

台湾の国産潜水艦は、建造費に15.4億ドルを投じ、大きさは2,500トン、全長70m、全幅8mとなっています。推進システムはディーゼルと自主開発のリチウムイオン電池の組み合わせであり、AN/BYG-1ベースの戦闘システムやMk48、ハープーン(後期型のみ)、国産機雷で武装していると予想されています。ただし、これらは推定の情報であり、確証はありません。

台湾は2027年までに2隻の新型潜水艦を配備する予定であり、後期型には対艦ミサイルを搭載する予定です。国産潜水艦の建造には、米英加西豪印韓の7ヶ国が支援していますが、日本は中国の反発を恐れて支援を躊躇していると報じられています。

台湾の国産潜水艦建造は、中国による妨害で予定通り進むのか不透明な面もあります。また、対魚雷デコイの調達にも難航しているようです。

最後に、アイキャッチ画像の出典は上報のライブ配信のスクリーンショットです。

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