断熱効果高いはずが「夏は非常に暑い」 低炭素マンションの住民提訴

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低炭素建築物として認定されたマンション「シティガーデン ボンジョーノ」が、その断熱・防火・遮音構造の不備によって、住民たちから訴訟を起こされました。

施工不備が露呈

このマンションは、北九州市小倉北区城野団地に位置し、二酸化炭素(CO2)の大幅削減を目指す「城野ゼロ・カーボン先進街区」の一部として2017年に完成しました。高い断熱性能を誇り、国の「低炭素建築物」認定を受けているため、期待されていました。

しかし、住民たちの依頼による欠陥調査の結果、販売パンフレットや竣工図に記載されていた断熱材の厚さが実際の半分しかないことが判明しました。さらに、キッチンの排気ダクトが市の火災予防条例に違反していることも判明しました。住民たちは、東宝ホーム(販売主)や施工業者に対し、補修工事費用など8000万円の損害賠償を求め、福岡地裁小倉支部に提訴しました。

住民たちの訴え

住民たちは、東宝ホームらが故意または重大な過失によって建設を行い、設計内容と異なるずさんな施工を行ったと主張しています。彼らが望むのは金銭賠償ではなく、早急な問題解決です。

一人の住民は、「夏は非常に暑く、冬は非常に寒いです。設計通りに修復してほしい」と訴えました。別の住民は、騒音に悩まされており、「当たり前の生活を取り戻したい」と願っています。代理人の弁護士は、「内装の裏側の施工はブラックボックス。同じ問題は全国的に広がっているはずです」と指摘しました。

市の対応

北九州市は問題を受け、マンションが低炭素建築物の基準を満たしているか、東宝ホームに報告を求める通知を出しました。今後、東宝ホームによる調査に立ち会う方針です。ただし、東宝ホームは「訴状が届いていないのでコメントできない」と述べています。

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Source link: https://news.yahoo.co.jp/articles/8cda822d99bd2db4ac6857f54143b1e1f11478cd