デザインの敗北と勝利:なぜ注目されるのか?

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みなさんは「デザインの敗北」という言葉をご存知でしょうか?インターネットスラングの一つで、公共施設の案内表示などにおいてデザイン性を重視した結果、本来伝えるべき情報が利用者に伝わりにくく、思わぬトラブルを引き起こす例を指します。

トイレの案内マークは「デザインの敗北」の代表例

特に「デザインの敗北」として話題になるのが、トイレの案内マークです。例えば、2018年にオープンした複合施設「東京ミッドタウン日比谷」でもこの問題が起きました。施設内の写真には、トイレなどの案内を示すピクトグラムが掲示された場所の近くに、「トイレ Restrooms」と大きく書かれた紙を印刷した立て看板が置かれている様子が写っています。

この写真を見ると、ピクトグラムのサイズが一般的な施設よりも小さく、視認性が悪いことがわかります。そのため、施設側はトイレを探す利用者に配慮して、別途立て看板を設置したのでしょう。

他の人々からは、「オシャレもいいけど、実用性が大事だよね」といった辛辣なコメントが相次ぎました。施設の内装デザインでは、周囲に溶け込むためにサイズを小さくするなどの工夫がされることがありますが、トイレのような公共の場では「わかりやすさ」が重視される傾向にあります。

デザインの見栄えを優先した結果、案内が本来の役割を果たせず、最終的には不足を補うために余分な案内が追加されるという状況は、「デザインの敗北」の典型的な例と言えるでしょう。

また、「デザインの敗北」には、他にも「テプラが貼りまくられたコンビニのコーヒーマシン」や「統一デザインのため区別がつきにくくなったコンビニのPB(プライベートブランド)商品」といった例もあります。

「デザインの敗北」は、デザインの重要性を再確認させる事例として注目されています。デザインは見た目だけでなく、使いやすさや伝えたい情報のわかりやすさも考慮する必要があります。デザインの勝利とは、使い手にとって機能的で魅力的なデザインを生み出すことです。

参照リンク: 日本ニュース24時間