ホワイトハウス、新たな論争の火種となる発言を行う

バイデン大統領が11日、テロリストによって首をはねられた子供の写真を見ることになるとの発言を行いました。しかし、ホワイトハウスは直ちにその発言を訂正し、「大統領も政権関係者もハマスによって首をはねられた子供の写真を見ていない」と発表しました。

流石に見ていないものを「見た」と発言するのは不味い

イスラエル国防軍は、ガザ地区から約2km離れたクファル・アザ集落でのハマスによる民間人虐殺の現場を報道陣に公開しました。このツアーに参加したi24NEWSは、「頭を切り落とされた赤ん坊の遺体や、ベットで銃殺された家族の遺体を発見した兵士もいる」と報じ、ネタニヤフ首相の報道官も「クファル・アザ集落で赤ん坊や幼児が首を切断された状態で発見された」と述べました。これに対し、バイデン大統領も11日の演説で「テロリストが子供の首をはねている写真を見ることになるは思わなかった」と言及し、注目を集めましたが、直ちにホワイトハウスは大統領の発言を訂正しました。

ホワイトハウスのコメントで批判が集まる

ホワイトハウスの報道官は、「大統領も政権関係者もハマスによって首をはねられた子供の写真を見ておらず、その報告を独自に確認もしていない。大統領の発言はネタニヤフ首相の報道官とイスラエルメディアの報道に基づいたものだ」とコメントしました。このため、不用意な発言を行ったバイデン大統領には批判が集まっています。

イスラエルでも「頭を切り落とされた赤ん坊の遺体」についての情報が二転三転しており、イスラエル国防省のニル・ディナール報道官は「首を切られた幼児の遺体もあった」と発言しました。この情報を最初に報じたi24NEWSも、「クファル・アザで約40人の赤ん坊と幼児が殺害され、ある者は焼かれ、ある者は首をはねられたと聞いた」と主張していますが、イスラエル軍の報道官はトルコメディアの取材に対して「その話をニュースで知ったが事実かどうかは確認していない」と答えました。

このような情報が錯綜する中、イスラエル国防軍によって公開された写真やi24NEWSの報道によって、「幼児の炭化した遺体」が確認されています(写真参照)。したがって、頭を切り落とされた赤ん坊の遺体があったとしても不思議ではないと考えられますが、大統領が「見てないものを見た」と発言するのは適切ではありません。

戦争ではなく虐殺、イスラエル国防軍が民間人の虐殺現場を報道陣に公開したことで、新たな論争の火種が生まれています。

※アイキャッチ画像の出典:President Biden

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