遺族の松永拓也さんが、池袋暴走事故の被害者遺族に対して殺害予告の電話が警察にかかってきたと明らかにしました。
暴力団員からの殺害予告
池袋暴走事故は2019年に飯塚幸三受刑者（当時87歳）によって引き起こされ、母子2人が死亡し、9人が負傷しました。2021年には過失運転致死傷罪で禁錮5年の実刑が確定しています。
松永さんは妻子を失った悲しみの中、交通事故を少しでも減らすために活動を行っています。しかし、信じられない中傷が届いたのです。2023年1月にはSNSに「男は新しい女作ってやり直せばいい」「お荷物の子供もいなくなったから乗り換えも楽でしょうに」と書き込まれ、無職の男には侮辱罪で懲役1年、拘留20日、執行猶予5年の有罪判決が下されました。
松永さんは言います。「何が何でも理解してもらおうと考えると、自分自身が苦しくなる。『この人はそう考えるんだな』と思い、ただ私の中で1つの線を引いています。真菜（妻）と莉子（娘）を侮辱することは絶対に許しません。あまりにも行き過ぎたことに関しては、刑事・民事の手続きをしっかりと行います」と。
受刑者に金を払わせるのはおかしい？
東京地裁は10月、飯塚受刑者に対し約1億4000万円の支払いを命じました。松永さんもひとつの節目を迎えるはずでしたが、その直後にこんな電話がかかってきたのです。「年のいった受刑者に金を払わせるのはおかしい。近いうちに松永を殺しにいく」と。
松永さんによれば、民事裁判が終わった10月28日の昼ごろ、警察に暴力団員を名乗る男から匿名の電話がかかってきたそうです。警察からの連絡を受けたのは夕方で、その内容を知ったとのことですが、脅迫の内容自体は勘違いによるものだったと言います。
松永さんは言います。「飯塚氏が自分の資産から支払いをすると、勘違いされているようです。交通事故の民事裁判は、通常は保険会社との争いです。私の場合でも、保険会社と民事裁判をし、保険会社から損害賠償を受けることがあります。飯塚氏から支払われることはありません」と。
でか美ちゃんからの支持
タレントのでか美ちゃんは、「被害者を攻撃したいと思う理由がわからない。松永さんの活動のおかげで、高齢者の交通違反問題が提起されました」と指摘し、「つらいこともありながらも、しっかりとした活動をされています。きちんと全員が罰せられることを願っています」と語りました。
（『ABEMA的ニュースショー』より）
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