「大麻」の栽培に夢を託す 駅から徒歩3分で大麻畑が 規制緩和で住宅地での栽培や販売先の拡大を認める

大麻畑

「大麻」と聞けば、マリファナや室内での大量栽培摘発など、「違法薬物」というイメージが強いかもしれません。しかし、知っていますか? 日本では歴史的に「神聖な植物」として扱われ、神社の神事やしめ縄の原料として用いられてきた側面があるのです。現在、法律で厳しく規制されている大麻栽培に取り組む人々と、その現状について取材しました。

古くから神聖な植物である「大麻」 現在、生産農家は全国でわずか10軒

三重県南伊勢町の中心部から車で5分ほど離れた場所には、有刺鉄線で囲まれた柵があります。その中には「大麻」畑が広がっています。

大麻栽培

伊勢麻の松本信吾会長によれば、この場所で栽培されている大麻は、規制緩和前に設置が義務付けられていた2メートルの柵があり、厳しい管理のもとで「合法的に」栽培されてきたそうです。秋の時期はほとんど生えていないものの、夏になると人の背丈を超えるほどの大きさにまで成長するのだとか。現在の品種は、薬物としての成分をほとんど含まないように改良されているそうです。

日本では古くから、神社のしめ縄に使われる「大麻」の茎の部分やお札にも使われてきました。しかし、戦後になると大麻取締法が制定され、栽培方法や販売先が厳しく管理されるようになり、大麻栽培は衰退しました。現在、全国で栽培されている農家は10軒ほどしかないのです。

伊勢麻の松本信吾会長は、「全国の神社で販売することができ、生産量も増えていけば、大麻栽培は農業として成り立つ」と信じて、皆で頑張っていると語っています。

三重県が先駆けて規制緩和! 新たな商機につながる可能性も

現在、神社で使用される大麻は輸入品が主流ですが、日本古来の麻文化を守るために、一般社団法人「伊勢麻」振興協会が7年前に大麻の栽培を始めました。

伊勢麻の松本信吾会長は、「国産の大麻が危機的な状況にあることを知り、伊勢の地で守っていきたいと思った」と語っています。

大麻栽培の商機

三重県の規制緩和は、新たな商機を生む可能性も秘めています。日本古来の麻文化を大切にし、地域の特産品として広めていくことができれば、大麻栽培は地域の農業として発展するでしょう。

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