ニューヨークに拠点を置く米ネット通販大手アマゾンと小売大手ターゲット、ウォルマートが、水を含むと膨らむビーズのおもちゃ「ウォータービーズ」の販売を自主的に停止しました。ウォータービーズは子どもが誤って飲み込む危険性が指摘されており、これに対応して販売が見直されることとなりました。
米小売大手が販売停止を決定
アマゾンの報道担当者によれば、同社はウォータービーズの取り扱い方針を変更し、子ども向けの商品ページを削除することを発表しました。また、ターゲットも店頭およびオンラインショップでの販売停止を発表しました。ウォルマートも同様に自主的な販売停止に踏み切り、店頭およびオンラインショップからの回収作業を進めています。
ウォータービーズの危険性とは?
このウォータービーズは、非常に吸水性が高いポリマーでできており、水を含むと大きさと重さが通常の100倍になります。そのため、子どもが誤って飲み込んだ場合に体内で膨張する可能性があります。幼い子どもにとっては非常に危険なおもちゃと言えるでしょう。最近では乳児の死亡事故も報告されています。
また、ウォータービーズは中身がほぼ水であるため、通常のX線では見つけにくいという特徴もあります。米消費者製品安全委員会(CPSC)はウォータービーズに対して、激しい苦痛や嘔吐、脱水、腸閉塞(へいそく)などの症状を引き起こす可能性があるとの警告を発しています。
販売禁止の動きも
ウォータービーズの危険性は議会でも取り上げられており、先月、下院には全米での販売を禁止する法案が提出されました。提案した議員は、ウォータービーズの商品ラベルに警告表示がなく、容易に購入されることに問題を指摘しています。
CPSCは家庭でも、ウォータービーズを乳幼児の手の届かない場所に保管するよう呼びかけています。これからも子どもの安全を考慮した適切な対策が求められるでしょう。
記事の出典元:Yahoo!ニュース