「俺、詰んだ」から4年 東出昌大さん、「火宅の人」の今

東出昌大さん
取材に応じる東出昌大さん=渡部直樹撮影

東出昌大さん(35)、俳優、不倫発覚により妻子との別れを経験しました。スキャンダルの報道により受けたバッシングにさらされた彼は今、関東近郊の山奥で穏やかな狩猟生活を送っています。批判の的とされてから既に4年が経過していますが、東出さんはまだ山奥の一人暮らしを続けていることについて苦笑いしながら、「他に生きる場所がなかったんです」と答えました。夜にはたき火を囲み、温泉につかり、山奥での生活を満喫しているようです。

「火宅の人」の今

東出さんは2年前から山奥に住み、狩猟免許を取得して狩りを楽しんでいます。「主に単独で忍び寄る猟をしています。鹿を仕留めた瞬間には、言葉では言い尽くせない高揚感を覚えます」と、その生活について語っています。都会の喧騒を懐かしく思わないのかと尋ねると、彼は苦笑いしながら答えました。

「離婚して東京で家を失い、部屋を探しましたが、俳優として本名で活動していたため、不動産業者から『マスコミの取材が来るから』と断られました。3軒の不動産業者に断られた上、ここに住むことに決めました。東京で生活するのは厳しいと感じたからです」と、山奥に住む理由を明かしました。

過去からの反省と未来への想い

2020年に週刊文春に不倫が報じられたことについて、東出さんは「自業自得だと思いました。『俺、詰んだ』と思いました」と振り返ります。「全てを受け止め、反省しているつもりですが、その深さは他人には伝わらない。どうしたらいいか分からなかった」とも語っています。

現在も彼は自分自身を見失う日々を過ごしています。「俺、どこで間違えたんだろう? 何でこんなことになったんだろう?」と自問自答しながら、彼はまだ3人の子供たちの夢を見ています。「夢の中で子供たちが起きて泣いているのを見ることもあります。その時は再び寝直して、また会いたくなるんです」と話してくれました。

過去を振り返りながらの山奥での生活

元々、芸能界とは無縁の環境で育った東出さん。父親は包丁一本で割烹を営んでいました。東出さん自身も剣道に打ち込んでおり、「将来は警察官になりたい」と考えていました。しかし、18歳の時に父親ががんで亡くなり、その2カ月後には東日本大震災が発生しました。

長い時間をかけて語り合った東出さんは、深夜12時近くになって、「人生には『絶対』というものはないと気づかされました。それが人生観に影響を与えたと思います」とつぶやきました。

翌朝、山道を歩いて温泉に向かい、気ままに話をしながらうどんをすする私たちは、東出さんの優しさと無防備さに触れることができました。話が尋常ではないことになる前のインタビューで結婚について語っていたことへの質問を遠まわしに投げかけると、彼は黙りこくり、そしてうなずいたのです。「嘘をついたわけではありません。当時、そう思っていたんです。自分を理解していると思っていましたが、実は全然分かっていなかったんです。そういうことなんでしょうね」と東出さんは答えました。


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