2024年が明けても、イスラエル軍によるガザ地区への攻撃が収まらない。ガザの動物園でも、脱水や飢えによって数多くの動物が命を落としている悲しい現実が浮き彫りになっています。
イスラエル軍の攻撃が続く中、動物たちの窮状が深まる
イスラエル軍は予備役兵の一部を撤収させると発表しましたが、ガザ地区全域の軍事作戦は継続されています。この措置は、戦闘の長期化を見越したものとされています。しかし、攻撃によって街ががれきと化す中、ガザに住む約230万人全員が家を追われ、行き場を失ってしまいました。
南部のラファに押しやられた人々は、ラファ動物園の周辺にテントを張って寝泊まりしています。彼らは食べ物を求めて鳴き声を上げるサルやライオンの近くで、住む家を奪われ、食べるものもない苦境に立たされています。
動物達の窮状も加速する一方
X通信が投稿した写真には、肋骨が浮き出るほど痩せ細ったライオンのような姿が写っています。また、カタールのアルジャジーラ放送局が公開した動画によれば、ガザ動物園では約100種類の動物が飼われていたものの、爆撃によって殺されたり、脱水や飢えで命を落としたりしたとのことです。
園内では、動物の死骸がそのまま檻の中に放置されている光景が映っています。取材に応じたボランティアは、「9割の動物が死んでしまった」と語り、「このヒヒは餓死しました。このポニーも飢え死にしそうです。このライオンはもう3週間以上食べていません」と話しました。
また、オオカミの中で生き残った1匹は、爆撃による恐怖からか、せわしなく5メートルほどの距離を行ったり戻ったりを繰り返しています。
私たちもこのような状況を見過ごすことはできません。人々の命に影響を及ぼす戦争の影で、動物たちも深刻な苦境に立たされています。
