【西田敏行さん 愛した味】行きつけの寿司屋店主が語る「日本一うまい」光り物への想い

日本を代表する名俳優、西田敏行さんの訃報は、多くの人の心に深い悲しみをもたらしました。 幅広い役柄を演じ、見るものを魅了してきた西田さん。 プライベートでは、地元・世田谷や故郷・福島を愛し、街の人々からも愛されていました。

西田敏行さんが愛した寿司屋「鮨あらい」

西田さんが足繁く通い、「日本一うまい」と絶賛した寿司屋が、東京・世田谷区にある「鮨あらい」です。2009年の開店当初から西田さんが訪れるようになり、店主との温かい交流が始まりました。

店内は落ち着いた雰囲気で、西田さんは奥の席を好んでいたという店内は落ち着いた雰囲気で、西田さんは奥の席を好んでいたという

「西田さんは、色々な方を連れてきて『ここの寿司はうまいんだよ』って薦めてくださいました。 仕事が忙しい中でも、頻繁に顔を出してくれる存在でしたね。 店の奥の席が定位置で、いつも嬉しそうに寿司を食べていました。…かけがえのない日々でしたね。もう戻らないですけどね、本当にかけがえのない時間でした」と店主は懐かしそうに語ります。

西田敏行さんの定番の注文は?

西田さんの定番の注文は、まずビールで喉を潤し、その後は日本酒を寿司と合わせて楽しむというスタイルでした。

西田さんはビールと日本酒をこよなく愛していた西田さんはビールと日本酒をこよなく愛していた

特に好物だったのが、アジ、サバ、イワシ、サヨリといった「光り物」。 その日用意されている光り物を全て注文し、一緒に訪れた人には「僕はこうなんだけど同じでいい?」と勧めていたそうです。

「西田さんと言えば光り物。 光り物一筋で、一通り食べた後も、また光り物を注文するんです。一緒に来た人にも勧めていましたね(笑)」と店主は西田さんの光り物好きを振り返ります。

西田さんにとって「あらいの光り物は日本一」。 大切な人に自信を持って勧めるほどの、特別な味だったのでしょう。

地元の酒と寿司に舌鼓

光り物と合わせて楽しんでいたのが、地元・福島の日本酒。 愛する地元の酒と、行きつけの寿司屋の味。 西田さんにとって、この上ない至福の時間だったに違いありません。

西田さんの笑顔と、その人柄が偲ばれるエピソードです。 「鮨あらい」の光り物には、西田さんの愛情と、店主の寿司に対する熱い想いが詰まっているのでしょう。