ピラミッドの頂上をうろつく犬発見、パラグライダーが上空から撮影 エジプト


【画像】ピラミッドを下ってくる犬

モッシャー氏はCNN Travelの取材に、「ピラミッドの頂上で何かが行ったり来たり走り回っているのに気付いた」「マウンテンライオンではないかと思った仲間もいた」と振り返った。

パラグライダーたちはすぐに携帯電話を取り出し、人間には立ち入り禁止となっている2番目に高いピラミッド「カフラー王のピラミッド」にズームイン。するとそこにいたのは、高さ136メートルのピラミッドの頂上で鳥を追いかけていると思われる1匹の犬だった。

モッシャー氏は少し心配になったと振り返る。「もしかしたら、あそこから降りられないのかもしれない」とも思ったが、そんな心配はすぐに消え去った。

「犬が自分であそこまで登ったなら、自分で降りられるはず。何か秘密の入り口を見つけて、ピラミッドの頂上までテレポートで運ばれたのでもない限りは」と、モッシャー氏は冗談交じりに振り返った。

モッシャー氏たちは翌日、まだ犬がいるか気になって再びピラミッドの上空を飛行したものの、残念ながら犬の姿はなかった。だが、仲間の探検家が、安全にピラミッドから降りる同じ犬を捉えたとみられる動画を撮影していた。

エジプトのピラミッド群には何百匹もの野良犬がうろついており、本当に同じ犬だったのかは不明だ。ピラミッドのふもと付近で頻繁に姿を見かける犬もいるという。

この犬を捉えた一連の動画はSNSで拡散し、モッシャー氏の最初の投稿はインスタグラム上で一夜のうちに数百万回視聴された。

モッシャー氏はここ数年、コンテンツ制作に取り組んでいるものの、犬の冒険に幅広い関心が寄せられたことには驚いたという。「ピラミッド上空を飛行する機会を得たというのもそれなりに面白いニュースだと思ったのだが、それについては誰も関心を示していない」

インターネット上では、この犬と古代エジプトの死者の神「アヌビス」を結び付ける声も出た。アヌビスはジャッカルの頭を持つ男性として描かれることが多い。

モッシャー氏は「スカイワン・エジプト」が毎年主催する飛行イベントで、ギザのピラミッド群の上空を定期的に飛行している。「あの犬があそこに登った理由は分かる。カイロの野良犬にとっては間違いなく、私に思いつく限り最高の眺めだから」と語っている。



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