【仰天】お寺の金庫から430万円! 現金狙いの「ノビ師」とは?

寺院を狙った大胆な窃盗事件

2024年10月1日、東京・八王子市の寺院で起きた窃盗事件。警視庁は、事務所に侵入し金庫から約430万円を盗んだ疑いで、無職の藤田孝男容疑者(39)を逮捕しました。

逮捕された藤田孝男容疑者(39)逮捕された藤田孝男容疑者(39)

一見、よくある窃盗事件と思いきや、藤田容疑者は過去にも同様の手口で全国の寺院を狙い、現金を盗み続けていた疑いがあるのです。一体どういうことなのでしょうか?

常習犯の疑いも… その手口とは?

捜査関係者によると、藤田容疑者は「ノビ師」と呼ばれる窃盗犯とみられています。神奈川県警捜査3課の元刑事・小川泰平氏によると、「ノビ師」とは、人知れず家や事務所に侵入し、金品を盗む窃盗犯のこと。高い技術と度胸が求められると言います。

今回の事件以外にも、藤田容疑者は2017年に北九州市の寺院で約46万円を盗んだとして逮捕された過去があり、その際には被害総額1150万円にも及ぶ4件の窃盗事件に関与していた疑いが持たれています。

さらに、2019年には熊本市内の寺院で436万円を盗んだ罪で起訴され、公判中に過去の窃盗事件が発覚。全国15ヶ所、被害総額2100万円にものぼる窃盗事件に関与していた疑いが浮上しました。

なぜ寺院ばかりが狙われるのか?

なぜ、藤田容疑者は寺院ばかりを狙ったのでしょうか?

雑誌「宗教問題」編集長の小川寛大氏は、「お布施や香典など、寺院では現金のやり取りが多く、賽銭箱には小銭が貯まっている」と指摘します。キャッシュレス化が進む現代においても、寺院は現金が集まりやすい場所として、窃盗犯に狙われやすいと言えるでしょう。

1億円もの大金を銀行に預けて…

驚くべきことに、藤田容疑者は盗んだとみられる金を銀行に預けており、その額なんと1億円!

藤田容疑者が住む11万~16万円の家賃の瀟洒なアパート藤田容疑者が住む11万~16万円の家賃の瀟洒なアパート

都内にある藤田容疑者の自宅は、月11万~16万円の家賃の瀟洒なアパートであることが分かっています。1億円もの大金を手にしながらも、質素な暮らしをしていたのでしょうか?

今回の事件は、現金を取り扱うことの多い寺院が、窃盗犯にとって格好の標的になり得るという現実を突きつけました。防犯対策の強化はもちろんのこと、現金の管理方法など、改めて見直す必要があるのではないでしょうか。