《たった5kmの距離だった》ピーコさん、弟おすぎとの非業の別れ「たまに昔を思い出して笑顔に」晩年は近くの違う施設で最後の時間を過ごした


【写真】若かりし頃、夜の銀座で寄り添ってポーズをきめるおすぎとピーコさん

”老老介護”の同居生活はわずか3か月で断念

しかし、コロナ禍に入った2021年夏ごろ、先に映画評論が本業のおすぎが認知症を発症。仕事に支障が出始めたことで表舞台から去った。福岡での一人暮らしも困難となり、横浜市内のピーコさん宅で、約50年ぶりの兄弟同居を開始した。

ただ、“老老介護状態”は、想像以上の大変さだった。あるピーコさんの知人は、NEWSポストセブンの取材に対して、以前から詳細を明かしていた。

「認知症がひどいおすぎさんの行動に、ピーコさんは我慢ができず、何度も癇癪を起こしてしまった。実は、ピーコさんにも認知症が出始めて、日に日に面倒になっていくおすぎさんをケアするどころでは無かったのです」

自分の病の発症に自覚があったピーコさんは、「このままでは共倒れ。今以上に弟を傷つけてしまう」と、断腸の思いでおすぎをグループホームに入所させる。同居からわずか3か月後のことだった。

しかし、それでもピーコさんに、二度と平穏は戻らなかった。「弟を施設に入れた罪悪感に苛まれると同時に認知症も急速に進行していってしまい、面会にも行けなくなってしまった」。一人暮らしの自宅はゴミ屋敷化と、身の回りのこともできなくなり、1年半前に本誌・女性セブン記者が対面した際には、「おすぎはもう死にました。ずっと認知症で入院していたのですが、2月に亡くなりました」と話すようになっていた。



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