国民民主党に忍び寄る「政治とカネ」疑惑…千葉5区岡野純子氏の資金はブラックボックス状態?

衆議院選挙も終盤戦。朝日新聞の情勢調査によると、自民党と公明党が過半数を割る可能性も示唆されており、選挙戦は混沌としています。そんな中、国民民主党は議席増加が予想され、連立政権入りも噂されるなど、注目を集めています。しかし、国民民主党の千葉5区から出馬した新人、岡野純子氏(46)に「政治とカネ」に関する疑惑が浮上していることが、日刊ゲンダイの調査で明らかになりました。

政治活動費の記載なし?過去のブログ投稿との矛盾

岡野氏は2011年に浦安市議会議員に初当選し、その後も国政選挙に挑戦するなど、政治経験は豊富な候補者です。しかし、岡野氏が代表を務める「岡野純子後援会」の収支報告書(2010年~2022年分)には、不可解な点が見受けられます。

収支報告書によると、2011年、2013年、2016年に、岡野氏が当時所属していた民主党の千葉支部からそれぞれ10万円、合計30万円を受領した記録が残っています。しかし、それ以外の収支は一切記載されていません。また、2017年に設立し、2018年に解散した政党支部に関しても、収支は全く記載されていません。

一方、岡野氏の過去のブログには、政治活動と見られる活動記録が散見されます。例えば、落選中の2019年3月7日付のブログには「ポスターを作ってます」という投稿があり、同26日には、自身の写真がプリントされたビラを駅で配布している様子が記されています。これらの活動は、同年4月の市議選に向けた政治活動と見られますが、ポスターやビラの制作費は、本来であれば収支報告書に記載されるべきものです。

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国民民主党本部と岡野事務所は回答を拒否

日刊ゲンダイは、衆議院選挙公示前の11月、国民民主党本部と岡野事務所に質問状を送付しました。しかし、期日までに回答は得られませんでした。21日に改めて連絡したところ、党本部は文書で以下のように回答しました。

「(市議としての)調査研究に必要な費用は、政務活動費(政活費)に関する収支報告書として法に則り適正に処理」「その他の普段の政治活動については岡野個人として自己資金により支出してきた」

しかし、政務活動費は、原則として議会活動に関する支出にしか使用できません。ブログの投稿があった時期、岡野氏は落選中のため、政務活動費は交付されていません。

専門家の見解は?

政治資金問題に詳しい専門家は、「岡野氏のケースは、政治資金規正法違反の可能性もある」と指摘します。「政治活動に係る収入と支出は、すべて政治資金収支報告書に記載することが義務付けられています。ポスターやビラの作成費用を自己資金で賄ったという説明も、それが政治活動の一環であれば、政治資金規正法違反に該当する可能性があります」。

国民民主党は、今回の疑惑について、国民に納得のいく説明責任を果たす必要があるでしょう。

まとめ

国民民主党から出馬した岡野純子氏の政治資金に関する疑惑について、日刊ゲンダイの調査結果を基にまとめました。今後の国民民主党の対応に注目が集まります。