ロシアではびこる「偽メード・イン・ジャパン」 制裁で輸入減少、ブランド力に便乗か


【写真】理解不能な日本語が書かれた美容グッズとみられる商品

■不可解な日本語、ロシア製より高い

首都モスクワ市内のスーパーマーケット。洗濯洗剤コーナーの棚に「純度」という商品が並んでいた。ボトル裏側のラベルの使用法や成分表などは全て日本語で記載され、ご丁寧にも(?)輸入品に付けられるロシア語の翻訳シールが貼られている。しかし、製造メーカーと販売元として記載されているのはいずれも露企業だ。

話を聞くため、商品に記載されていた電話番号に電話を試みたが、何度かけても不通状態だった。電子メールでも問い合わせたが、返信はなかった。

このほかにも、パッケージに英語で<ジャパン・クオリティ>、日本語で<洋子さん>と書かれた幼児用おむつの「ヨーコサン」▽包丁などのブランド「女主(オンナアルジ)」▽パッケージに<品格誇り知>という不可解な日本語が書かれ、英語で<ジャパン・ベスト・クオリティ>と書かれたコーヒー粉末「武士道」▽日本語で<最初のレシピ><輸入品>、英語で<トラディショナル・ジャパニーズ・ビアー>と書かれた缶ビール「エボシ」▽日本語で<みりん麩ソース>と書かれたみりん風調味料-など、類似の商品は枚挙にいとまがない。

日本人なら違和感を覚える日本語も多い。インターネットを使って機械的に翻訳したものとみられる。

これらの商品は一般的にロシア製の同種商品よりも値段が高い。それでも多数のスーパーで流通していることを見れば、手を伸ばすロシア人消費者が少なくないようだ。

商品のラベルを注意深く読むと、中国や東南アジアなど日本国外で製造されたことなどが小さく記載されている。ヨーコサンや女主など一定の規模を持つ企業はウェブサイト上で「商品には日本製の素材を使っている」「中国で製造している」などと明示している。ただ、どれほどの消費者がそこまでチェックしているかは不明だ。



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