アメリカ大統領選挙2024の投票が、日本時間11月5日午後8時から開始されます。過去にも「最も接戦」と評された大統領選はいくつかありますが、今回も僅差での決着が予想されており、開票結果が出るまでに数日かかる可能性があると言われています。一体なぜなのでしょうか?この記事では、過去の事例や郵便投票の影響などを踏まえ、その理由を詳しく解説します。
過去のアメリカ大統領選挙から見る開票の遅延
過去のアメリカ大統領選挙では、開票結果が出るまでにどれくらいの時間がかかっていたのでしょうか?
2004年:オハイオ州の結果が鍵
2004年のブッシュ氏(子)とケリー氏の選挙では、オハイオ州の結果が勝敗を左右しました。ケリー氏は、オハイオ州での開票作業が完了する前に敗北宣言を行いました。これは、10万票以上の差がついており、逆転の可能性が極めて低いと判断したためです。このように、一部の州の結果が明確になれば、全体の勝敗が決定することもあります。
2004年大統領選挙の様子
2000年:フロリダ州での再集計と法廷闘争
一方で、2000年のブッシュ氏とゴア氏の選挙は、フロリダ州での大接戦により、開票作業が大幅に遅延しました。得票率の差が0.5ポイント以内だったため、州法に基づき再集計が行われ、ゴア氏が手作業での再集計を求めて提訴。最終的には連邦最高裁判所が判断を下すという異例の事態となりました。ゴア氏が敗北を認めたのは、投票日から約5週間後。最終的な票差はわずか537票でした。
開票遅延の要因:再集計と郵便投票
アメリカ大統領選挙では、なぜ開票結果が出るまでに時間がかかるのでしょうか?主な要因として、再集計と郵便投票の増加が挙げられます。
再集計:州法に基づく規定
フロリダ州のように、得票率の差が一定値以下の場合、州法に基づき再集計が行われる州があります。ペンシルベニア州やミシガン州も同様の規定を設けています。候補者からの要求に応じて再集計が行われる場合もあります。
郵便投票:開封・本人確認に時間が必要
近年、郵便投票の利用が増加しています。郵便投票は開封や本人確認などの作業に時間がかかるため、開票作業の遅延につながります。2020年の大統領選挙では、新型コロナウイルスの影響もあり、期日前投票(郵便投票を含む)が過去最多の1億人を超えました。開票作業に時間がかかり、バイデン氏が勝利宣言したのは投票日から4日後でした。
2024年大統領選挙:さらなる遅延の可能性
今回の大統領選挙でも、期日前投票の利用者数は既に2016年を上回っています。また、一部の州では投票日後に到着した郵便投票も有効となるため、開票結果の確定がさらに遅れる可能性があります。「アメリカの選挙制度に詳しい専門家、山田太郎氏」によると、郵便投票の増加は開票作業の複雑化と遅延の大きな要因となっており、今後の選挙においてもこの傾向は続くと予想されています。
まとめ
アメリカ大統領選挙2024は、接戦が予想されており、開票結果が出るまでに数日かかる可能性があります。再集計や郵便投票の増加が、開票作業の遅延の主な要因です。過去の事例を踏まえ、迅速な結果判明を期待する一方で、正確な集計を優先する姿勢も重要です。