少子化対策をめぐる百田尚樹氏の発言が波紋を広げている。日本保守党代表である百田氏は、YouTube番組で「30歳超えたら子宮摘出」などの過激な発言を行い、批判が殺到。自民党の和田政宗参院議員も「女性蔑視」と厳しく非難した。
百田尚樹氏の「子宮摘出」発言とは?
11月8日配信のYouTube番組で、百田氏は「SFと考えて」と前置きした上で、「30歳超えたら子宮摘出」「女性は18歳から大学に行かさない」「25歳を超えて独身の場合は結婚できない法律にする」などと発言。少子化対策として、極端な政策を提案する形となった。
百田尚樹氏の写真
これらの発言は、女性の人権を軽視しているとして、SNSを中心に大きな反発を招いた。百田氏はその後、謝罪と発言の撤回に追い込まれたものの、騒動は収束していない。
和田政宗議員、江崎道朗氏も百田氏の発言を批判
自民党の和田政宗参院議員は、11月12日配信のYouTube番組で百田氏の発言を「女性蔑視が本音で出た」と批判。「冗談やSFといっても許せない。女性がどういう風に思うのか分かっていたらこんなことをやらない」と疑問を呈した。
和田氏はさらに、子宮頸がんなどで子宮摘出手術を経験した女性への配慮が欠けている点を指摘。「妊娠を望んでいたのに、子宮を摘出せざるを得なかった女性もいる。そういうことを考えたときに、こんな発言にはならない」と述べ、百田氏の発言の軽率さを非難した。
麗澤大学客員教授で評論家の江崎道朗氏も和田氏の番組に同席し、「31歳で子供を授かった立場から見ても不愉快極まりない」と発言。SFという設定であっても、不快感を示した。
公党代表としての責任を問う声も
和田氏は、百田氏が公党の代表であることを踏まえ、「保守ってこんなものなのかと思われてしまう。保守勢力からすると非常に迷惑だ」と発言。百田氏の発言が保守勢力全体のイメージダウンにつながる可能性を懸念した。
今回の騒動は、少子化対策の難しさだけでなく、政治家の発言の責任についても改めて考えさせられる出来事となった。
少子化対策の議論の行方
百田氏の発言は極端な例ではあるものの、少子化対策は喫緊の課題であり、様々な議論が必要とされている。今後の議論の行方が注目される。