4年前の動画が今になって話題となり、石破茂元首相の食事マナーが物議を醸しています。サンマの食べ方、箸の持ち方、茶碗の扱い方など、SNSを中心に様々な意見が飛び交っています。一方で、旧海軍式作法を踏襲しているのではないかという擁護の声も。この記事では、炎上騒動の背景を解説するとともに、専門家の意見を交えながら和食のテーブルマナーについて改めて考えてみます。
石破元首相の食事マナー:炎上騒動の経緯
事の発端は、お笑いジャーナリスト・たかまつなな氏のYouTubeチャンネルに4年前に公開された動画。当時、自民党総裁選に落選した石破氏にインタビューを行う中で、食事風景が収められていました。
動画内で石破氏は、サンマの塩焼きを箸で両手に1本ずつ持ち、身をほぐしてから食べています。また、茶碗を持つ際に指を縁に引っ掛ける仕草も見られました。これらの行為が「ちぎり箸」「茶碗の持ち方が不適切」などとして、一部のネットユーザーから批判を浴び、SNSで拡散される事態となりました。
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専門家の見解:伝統作法と現代マナーの狭間
では、石破氏の食事マナーは実際にどう評価されるのでしょうか?日本サービスマナー協会所属のマナー講師、加藤瑞貴氏(仮名)に意見を伺いました。
加藤氏は、「箸を両手に1本ずつ持って食べ物をほぐす『ちぎり箸』は、一般的にはマナー違反とされています。また、魚の向きを変える際、高く持ち上げるのも避けるべきです」と指摘。一方で、「食べ終わった後の魚の骨や皮の処理が非常に綺麗だった点は高く評価できます」とも述べています。
食事のマナーは時代とともに変化するもの。石破氏の作法が旧海軍式の影響を受けている可能性も指摘されていますが、現代の一般的なテーブルマナーとは異なる部分もあるようです。
和食のテーブルマナー:基本とポイント
今回の騒動を機に、改めて和食のテーブルマナーを見直してみましょう。
箸の使い方
箸は、食事の中心となる道具。正しく美しく使うことが大切です。握り方、持ち上げ方、置き方など、基本的な作法を身につけておきましょう。「ちぎり箸」や「刺し箸」など、タブーとされる行為も理解しておくと良いでしょう。
茶碗の持ち方
茶碗は、左手を添えて持ち上げます。指を縁に引っ掛けるのは避け、しっかりと手で包み込むように持ちましょう。汁椀も同様に、左手を添えて持ち上げ、静かに口に運びます。
魚の食べ方
魚を食べる際は、箸を使って上身から食べ始めます。骨を取り除く際は、箸と小骨取りを使い、綺麗に処理しましょう。食べ終わった後の魚の骨や皮は、まとめて皿の端によけておきます。
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まとめ:食事マナーで楽しい時間を
食事のマナーは、相手への配慮を示す大切な要素。基本的な作法を身につけることで、より美味しく、楽しい食事の時間を過ごせるはずです。今回の石破氏の食事マナーに関する議論をきっかけに、改めて和食の作法について考えてみてはいかがでしょうか。