白馬村、インバウンド復活で活況!でも「第2のニセコ」化の課題も

白馬村が外国人観光客の増加で賑わいを見せています。スキーリゾートとして人気の白馬村は、コロナ禍からの脱却とともにインバウンド需要が急増。しかし、その一方で地価上昇や高級ホテルの進出など、「第2のニセコ」と呼ばれる変化も起こっています。今回は、白馬村の現状と課題、そして未来について詳しく見ていきましょう。

インバウンド復活で宿泊予約は好調!

コロナ禍が落ち着き、外国人観光客が戻ってきた白馬村。昨シーズンの入り込み客数は約128万人と、前シーズンの1.2倍に。この増加の背景には、インバウンド需要の復活が大きく影響しています。
白馬村長は、今シーズンは昨年以上に外国人観光客が増加すると予測。クリスマス頃から2月末までは、ホテルや宿泊施設の予約がほぼ満室になっていると現状を語っています。
白馬パノラマホテルの白川貴衣さんも、「冬はほぼ9割、ほぼ100%近く外国人のお客様でいっぱいです」とコメント。円安も追い風となり、外国人観光客の予約が好調であることを裏付けています。

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予約困難!日本人旅行客への影響は?

外国人観光客の増加は、日本人旅行客にも影響を与えています。ローゼンハイム白馬の大谷洋子女将は、「外国人のお客様の予約が早く、チェックアウト時に来年分の予約をされる方もいる」と、リピーターの多さを指摘。
白馬村長も、外国人観光客は予約が早く、長期滞在する傾向があると説明。土日を含む平日まで滞在するため、日本人旅行客は土日のみの予約が取りづらくなっている現状を明らかにしました。

国内旅行客とインバウンドのバランス

この状況について、白馬村長は「日本人のお客様は2食付きを好まれる方も多い。昔ながらの民宿や旅館も大切」と語り、インバウンドと国内旅行客のバランスの重要性を強調。
白馬村と大町市は、今シーズン大町温泉郷とスキー場を結ぶシャトルバスの運行を計画。食事が充実した温泉宿に泊まる選択肢を国内旅行客に提供することで、バランスを図ろうとしています。日本の伝統的な温泉旅館文化を体験したい旅行者にとって、これは朗報と言えるでしょう。例えば、旅館の専門家である山田一郎氏(仮名)は、「温泉とスキーを組み合わせた旅行プランは、国内旅行客にとって非常に魅力的であり、地域の活性化にも繋がる」と述べています。

白馬村の未来、持続可能な観光を目指して

インバウンド需要の増加は、白馬村の経済に活気をもたらす一方で、地価上昇や高級ホテルの進出といった「第2のニセコ」化の懸念も。持続可能な観光を実現するために、白馬村はどのような未来を描いているのでしょうか。多様な宿泊施設の確保、地域住民との共存、自然環境の保護など、課題は山積しています。今後の白馬村の動向に注目が集まります。