Z世代が子供を望まない本当の理由とは?子育てのリアルな声に迫る

少子化が進む日本。2023年のBIGLOBE株式会社によるZ世代の意識調査では、なんと半数以上が「現在または将来、子供を望まない」と回答しています。経済的な不安だけが理由なのでしょうか? 今回は、Z世代のリアルな声を通して、子育てを取り巻く現状について深く掘り下げていきます。

経済的不安だけじゃない?Z世代の子育て観

BIGLOBEの調査によると、「子供を望まない」理由のトップは「お金の問題」。しかし、それ以上に多かったのが「お金以外の問題」でした。育児への自信のなさ、子供が好きではない、自由がなくなる…など、様々な不安の声が上がっています。 経済的な支援はもちろん重要ですが、それだけでは解決できない、Z世代ならではの悩みがあるようです。 では、実際の育児経験者の声はどうでしょうか?

シングルマザーのリアル「仕事より育児の方が100倍大変」

東京都内に住むレイカさん(仮名・26歳)は3歳の男の子を育てるシングルマザー。大学卒業後すぐに結婚、出産しましたが、複雑な事情で離婚。慣れない育児に奮闘する日々を送っています。

「産後数か月は本当に辛かった。元夫の朝食作り、子供の授乳、おむつ替え…睡眠時間もろくに取れず、心身ともに限界でした。」

alt=笑顔の男の子を抱っこする若い女性alt=笑顔の男の子を抱っこする若い女性

レイカさんの元夫は育児に非協力的だったそう。男性の育児参加について、レイカさんは強い思いを語ります。

「今は証券会社でフルタイム勤務をしていますが、正直、仕事の方が育児より100倍楽。決められた仕事をして、休憩も取れて、お給料ももらえる。育児はイレギュラーの連続で休みもない。一人でできて当たり前、なんて簡単に言えるものじゃないんです。」

パートナーの理解と協力の必要性を訴えるレイカさん。共働き世帯が増える現代において、子育ての負担をどのように分担していくかは重要な課題となっています。

子育て支援策だけでは足りない?Z世代が抱える不安の正体

Z世代の5割が子供を望まない現状について、レイカさんは次のように語ります。

「物価高、円安、賃金が上がらない…自分の生活だけで精一杯なのに、子育てなんて考えられない。特に都心は物価も家賃も高く、教育費もかかる。子育てのハードルは上がり続けています。」

食費、教育費、住居費…子育てには様々なお金がかかります。子育て支援策の充実も重要ですが、それ以上に、将来への不安を払拭し、安心して子供を育てられる社会を作ることが求められているのではないでしょうか。

専門家の声:社会全体で子育てを支える仕組みづくりを

子育て支援に詳しいA大学教授の山田一郎氏(仮名)は、「Z世代の声に真摯に耳を傾け、子育てしやすい社会を実現することが急務だ」と指摘します。経済的支援だけでなく、育児休暇制度の拡充、保育施設の充実など、多角的なアプローチが必要だと提言しています。

子育ては未来への投資。希望を持てる社会を目指して

子育ては大変なことも多いですが、同時に大きな喜びや成長をもたらしてくれるものです。Z世代が安心して子供を産み育てられるよう、社会全体で子育てを支える仕組みづくりが不可欠です。未来への希望を繋ぐためにも、子育て支援のさらなる充実が期待されます。