現代の恋愛模様をリアルに描く、人気急上昇中の小説家、宮島未奈氏。デビュー作『成瀬は天下を取りにいく』で本屋大賞をはじめ15冠を獲得し、最新作『婚活マエストロ』も大きな反響を呼んでいます。40歳独身男性ライターと婚活業界で働く女性を軸に、出会いと別れを繰り返す中で芽生える心の繋がりを描いた本作。今回は、宮島氏に新作の裏話、小説家としての日常、そして良好な人間関係を築く秘訣について伺いました。
執筆の苦悩と打開策:ストイックな創作活動
デビュー作から快進撃を続ける宮島氏ですが、創作活動において「書けない」という壁にぶつかることもあるといいます。そんな時、宮島氏はどのように乗り越えているのでしょうか?
「私は、書けない時は寝ずに書き続けます。必ず書き上げなければならない、書けるまで待つしかないという思いがあるんです。もちろん、机から離れて休憩したり、読書をしたりすることもありますが、パソコンは常に起動したまま。その日の執筆目標を設定し、どうにかこうにか絞り出すんです。」
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このストイックな姿勢には驚かされます。目標達成への強いこだわりが、宮島氏の創作の原動力となっているようです。
「目標を設定して行動することが好きなんです。以前は資格取得に熱中していた時期もありました。簿記1級、宅建、漢検準1級など、様々な資格を取得しましたが、合格を目指すプロセスそのものが楽しいと感じていました。資格そのものよりも、目標を設定し、努力を重ねて達成する過程に魅力を感じているんです。」
目標設定の重要性:締め切りは最大の味方?
ライターとして活躍する私自身も、目標設定の重要性は日々実感しています。しかし、計画通りに執筆が進まないことも多々あります。宮島氏も同様の経験はあるのでしょうか?
「どうしても書けない時は、諦めて寝てしまいます(笑)。『明日は頑張ろう』と気持ちを切り替えるんです。もちろん、目標通りに進まないこともありますが、目標がなければそもそもスタートすらできません。目標地点に到達することも不可能です。だからこそ、『目指す』という姿勢は常に持ち続けたいと思っています。最終的には、締め切りに間に合えば良いと考えています。」
締め切りを意識しつつも、目標達成への強い意志を持ち続ける宮島氏。このバランス感覚こそが、数々の名作を生み出す秘訣なのかもしれません。
人間関係を円滑にする秘訣とは?
多くの登場人物を巧みに描く宮島氏。良好な人間関係を築く秘訣について尋ねると、意外な答えが返ってきました。
「実は、私自身はあまり社交的な方ではありません。しかし、小説を書く上で、様々な人間関係を観察し、分析することは欠かせません。日常生活での経験や、周りの人々との関わりからインスピレーションを得ることも多いです。」
観察と分析:人間関係を読み解く鍵
人との関わりの中で、相手の表情や言葉遣い、行動などを注意深く観察することで、その人の心理状態や性格を理解しようと努めているそうです。
「人間関係は複雑で、時には難しい局面に遭遇することもあります。しかし、相手の立場に立って物事を考え、共感しようと努めることで、良好な関係を築くことができるのではないでしょうか。」
フードスタイリストの山田花子さん(仮名)も、「料理と同じように、人間関係も繊細なものです。相手を尊重し、丁寧に接することで、より良い関係を築くことができると思います。」と語っています。
まとめ:宮島未奈氏の創作哲学
宮島未奈氏の創作活動は、ストイックな目標設定と、人間関係への深い洞察に基づいています。最新作『婚活マエストロ』は、現代社会における人間関係の複雑さを描きつつ、希望に満ちた未来を予感させる作品です。