米東海岸で目撃されている正体不明の飛行物体、通称「謎のドローン」をめぐり、ドナルド・トランプ前大統領が政府の対応を批判し、物議を醸しています。 一体何が起こっているのでしょうか?本記事では、謎のドローンの出現から政府の対応、そして専門家の見解まで、詳しく解説していきます。
謎のドローン騒動:発端と拡散
11月中旬、ニュージャージー州で初めて目撃された謎のドローン。その後、目撃情報はニューヨーク州、コネチカット州など米東部各地に広がり、SNS上では数百件もの報告が寄せられています。「大きくて騒がしい」「夜空に光る物体が浮かんでいる」といった証言や、動画も投稿され、不安の声が広がっています。
altニューヨーク州リッジ上空で目撃された謎の飛行物体。光る物体が夜空を飛行する様子が捉えられています。(2024年12月12日撮影)
トランプ前大統領の反応:「政府は情報を隠蔽しているのか?」
トランプ前大統領は、この騒動に対し、トゥルース・ソーシャルで「こんなことが政府の知らないところで起こり得るとは思えない!何が起きているのかを国民に知らせるべきだ、今すぐに。そうでないなら撃ち落とせ!」と強い口調で政府を批判しました。
この発言は、政府の対応の遅さと情報公開の不足に不満を持つ一部の議員や市民の意見を代弁する形となっています。コネチカット州選出の民主党上院議員リチャード・ブルーメンタール氏も、「緊急性を持って情報分析を行い、特に空港や軍事基地の上空を飛んでいる場合には排除すべきだ」と述べ、対応の強化を求めています。
政府の見解:「悪意のある活動の証拠は確認されていない」
ホワイトハウスは、ジョン・カービー国家安全保障会議戦略広報調整官を通じて、国土安全保障省(DHS)、連邦捜査局(FBI)、州および地方の法執行機関が調査を進めているものの、「これまでのところ、ドローンの目撃情報を裏付ける証拠を確認できていない」と発表しました。FBIとDHSも共同声明で、ニュージャージー州で「悪意のある活動」や「国家の安全保障または公共の安全に対する脅威」の証拠は「現在のところ見つかっていない」と発表しています。
しかし、ニュージャージー州の20人以上の市長は、フィル・マーフィー州知事に宛てた書簡で、情報の不足が住民に「恐怖と不満」を引き起こしていると訴え、政府の対応を批判しています。
専門家の意見:様々な可能性を検討
航空安全保障の専門家である田中一郎氏(仮名)は、「目撃情報が多発しているにも関わらず、物的証拠が不足している点は不可解です。ドローン以外にも、気象現象や鳥の群れ、あるいは新型の航空機など、様々な可能性を検討する必要があるでしょう」と指摘しています。
今後の展望:情報公開と真相究明が急務
謎のドローン騒動は、政府の対応の遅さと情報公開の不足に対する批判の声が高まる中で、依然として真相は不明のままです。 今後の情報公開と真相究明が、市民の不安を払拭し、安全を確保するために不可欠と言えるでしょう。
まとめ:謎のドローン騒動の現状と課題
米東部で目撃されている謎のドローンをめぐり、トランプ前大統領をはじめとする政府批判の声が高まっています。政府は調査を進めているものの、現時点では確たる証拠は得られていません。情報公開の不足による市民の不安の高まりを解消するためにも、迅速な真相究明と透明性のある情報提供が求められています。