【感動のフィナーレ】小田和正「クリスマスの約束」20年の歴史に幕を閉じる

クリスマスイブの夜を彩る風物詩、小田和正さんの「クリスマスの約束」が、2024年12月24日の放送をもって20年の歴史に幕を閉じました。2001年から始まったこの特別な音楽番組は、数々の名場面を生み出し、多くの視聴者に感動を届けてきました。今回は、最終回の模様と、番組の歴史を振り返ります。

伝説の「22分50秒」が復活!豪華アーティストによる夢の共演

最終回は異例の2部構成で放送されました。第1部では、2009年に大きな反響を呼んだ「22分50秒」が復活。総勢21組のアーティストが、22曲をメドレー形式で熱唱しました。小田さんの思いが詰まった「合唱」は、クリスマスイブの夜にふさわしい、美しく感動的なステージとなりました。

21組のアーティストが小田和正と共に合唱する様子21組のアーティストが小田和正と共に合唱する様子

「22分50秒」は、2009年の放送で生まれた、演奏時間そのままのタイトルを持つ大メドレー合唱曲です。多忙なアーティストたちが小田さんのもとに集まり、何度も練習を重ねて作り上げたこの曲は、番組の象徴とも言えるでしょう。当時の放送では、合唱後に出演者たちが感涙し、観客からは4分を超える拍手が送られました。小田さん自身も「一生で一番長い拍手」と語っており、その感動の大きさが伺えます。ちなみに、2011年には「28分58秒」というさらに長いメドレーも披露されています。

小田和正の地元・横浜から最後の歌声

第2部は、小田さんの地元・横浜のライブ会場「KT Zepp Yokohama」から、最後の「クリスマスの約束」のステージが届けられました。

最終回の収録風景最終回の収録風景

長年、クリスマスの夜を温かく彩ってきた番組のフィナーレは、きっと多くの視聴者の心に深く刻まれたことでしょう。

「クリスマスの約束」誕生秘話:7人の巨匠への手紙

「クリスマスの約束」は、2001年にTBSから「全く新しい形の音楽番組を作りたい」というオファーを受け、小田さんがメインアーティストとして企画・制作されました。「アーティストがお互いを認め合える番組」を目指し、小田さんはSMAP、福山雅治さん、桑田佳祐さん(サザンオールスターズ)、松任谷由実さん、宇多田ヒカルさん、桜井和寿さん(Mr.Children)、山下達郎さんという7人の巨匠に直筆の手紙で出演依頼を行いました。しかし、様々な事情により全員から辞退されてしまいます。それでも小田さんは諦めず、スタッフを説得し、単独ライブ形式で公開収録を行うことに。これが「クリスマスの約束」の始まりでした。

苦難のスタートでしたが、2003年にはゆず、財津和夫さん、根本要さん、桜井和寿さんをゲストに迎え、初めてゲストとの共演が実現。その後も毎年クリスマスシーズンに多くのゲストを迎え、番組は成長を続けました。2018年、2020年、2022年、2023年は小田さんのスケジュールの都合やコロナ禍の影響で開催が見送られましたが、2024年、ついに節目の20回目を迎えることとなりました。

20年の歴史に幕、そして未来へ

20年の歴史に幕を閉じた「クリスマスの約束」。番組は終わりましたが、小田さんの音楽、そして番組が生み出した感動は、これからも私たちの心に生き続けることでしょう。