死んだ我が子と17日泳いだシャチ、新たな赤ちゃん産む


【画像】12月20日に撮影された母シャチなどの様子

赤ちゃんシャチは米ワシントン州のピュージェット湾で今月20日に初めて発見された。当初は当該の母シャチの子どもかどうか確認できていなかったが、ワイス氏によれば23日、関係者は2頭が母子だと「確信」したという。

CWRはフェイスブックへの投稿で、赤ちゃんシャチの体の下側を撮影できたと説明。「赤ちゃんが雌だと確認した」と述べた。

母シャチが最初にメディアの注目を集めたのは2018年。このシャチは自分の子どもの死骸と共に海洋を約1600キロ泳いでいた。子どもは産まれて数時間後に死んだとみられるが、母シャチは死骸が沈まないようにしながら2週間以上泳ぎ続けていた。この出来事の2年後、20年に母シャチは赤ちゃんを産んだ。さらに別の個体の母親であることも確認されている。

新たな赤ちゃんの誕生は喜ばしい知らせだが、研究者らは依然シャチの個体数に関して懸念を抱いている。研究者らによればシャチはカナダで絶滅危惧種に分類され、米国でも最も絶滅の危険が高い海洋哺乳類の一つに挙げられる。

CWRは24日のフェイスブックへの投稿で、母子の動きから赤ちゃんシャチの健康についての懸念を表明。シャチは産まれてから1年以内に死ぬ確率が非常に高いとしつつ、経験豊富な母シャチの下でこの困難な時期を乗り越えて欲しいと書き込んだ。

その上で、シャチの個体数を維持・拡大するには主にサケからなる餌への十分なアクセスが確保される必要があると付け加えた。



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