国民年金の未納、つい後回しにしてしまっていませんか？ 実は、未納を放置すると、自分だけでなく、家族にも大きな影響を及ぼす可能性があります。今回は、ある家族の実例を通して、国民年金未納の深刻なリスクについて解説します。
ある高齢者の悲劇：息子の未納が招いた差し押さえ
85歳の谷本さん（仮名）は、妻に先立たれながらも慎ましいながらも穏やかな老後を送っていました。ささやかな年金と趣味、そして地域との繋がりを大切に日々を過ごしていました。
一人暮らしの高齢男性のイメージ
しかし、ある日突然、谷本さんの平穏な生活は一変します。同居する54歳の息子、隆弘さん（仮名）の国民年金未納が原因で、谷本さんの銀行口座が差し押さえられてしまったのです。
息子・隆弘さんの国民年金未納問題
隆弘さんはフリーランスとして働いていましたが、収入が不安定なこともあり、国民年金保険料の支払いを滞納していました。日本年金機構からの督促状も届いていたものの、「将来もらえるかどうかわからない年金に、なぜお金を払わなければならないのか」という思いから、放置していたのです。
差し押さえの現実：親の生活にも影響
最終的に、日本年金機構から「差押予告通知書」が届いてもなお、隆弘さんは事態の深刻さを理解せず、対応を怠っていました。そして、ある日、突然自宅に担当者が訪れ、差し押さえの手続きが執行されました。隆弘さん自身には差し押さえるほどの財産がなかったため、世帯主である父親の谷本さんの銀行口座が差し押さえの対象となってしまったのです。
「まさか親の資産にまで影響するとは…」と、隆弘さんは深く後悔しました。 この出来事は、谷本さんの老後の生活に大きな影を落としました。
国民年金未納のリスク：専門家の見解
ファイナンシャルプランナーの吉野裕一氏（MoneySmith代表）は、国民年金未納のリスクについて次のように解説しています。「国民年金は老後の生活を支える重要な社会保障制度です。未納の状態が続くと、将来受け取れる年金額が減額されるだけでなく、今回のように家族にまで影響が及ぶ可能性があります。特に、世帯主が高齢者の場合、生活資金への影響は深刻です。」
未納を防ぐために
吉野氏はさらに、「国民年金の保険料支払いが困難な場合は、免除や猶予制度の利用を検討することが重要です。また、将来の年金受給額を把握し、ライフプランに合わせた対策を立てることも大切です」とアドバイスしています。（参考：[都道府県「国民年金保険料納付率」ランキング](https://gentosha-go.com/articles/-/40793?utm_source=headlines.yahoo.co.jp&utm_medium=referral&utm_campaign=partnerLink)）
まとめ：国民年金未納は早めの対策を
国民年金の未納は、自分だけでなく、家族の生活にも大きな影響を及ぼす可能性があります。未納を放置せず、早めに対策を講じることが大切です。まずは、日本年金機構に相談し、自分に合った解決策を見つけることから始めましょう。
