高齢者が電動車椅子で道路を逆走する衝撃的な映像が、中国広東省のトンネル内で撮影され、物議を醸しています。白髪の男性が運転する電動車椅子は、自動車の間を縫うようにセンターライン上を走行。周囲の車は危険を回避するためによけて走る様子が捉えられています。この男性は外出着を着用しており、どこかへ急いでいたのかもしれませんが、危険な行為であることは明白です。
電動車椅子の逆走：中国と日本の事例
中国では、目撃者が警察に通報し、警察は「危険行為」として調査を進めており、1万円以下の罰金が科される可能性があると報じられています。
実は、このような問題は日本でも発生しています。本来歩道を走るべきシニアカーが、傘を差しながら道路の真ん中を走行したり、歩道があるにもかかわらず車道をゆっくりと走るケースが報告されています。
中国広東省のトンネル内を逆走する電動車椅子
交通ルール遵守と安全意識の向上を
電動車椅子やシニアカーは、高齢者や障がい者の移動手段として重要な役割を果たしています。しかし、これらの車両の利用においては、交通ルールの遵守と安全意識の向上が不可欠です。
電動車椅子・シニアカー利用時の注意点
交通ルールを理解し、正しく走行することはもちろん、周囲の状況に気を配り、安全な運転を心がけることが重要です。例えば、以下の点に注意しましょう。
- 歩道走行を原則とし、車道走行は避ける
- 交通量の多い場所や時間帯は避ける
- 視界の確保、安全確認を徹底する
- 速度を控えめにし、急発進・急停止をしない
高齢者ドライバーの安全対策
高齢者ドライバーの安全対策も重要な課題です。運転能力の低下や判断力の衰えを自覚し、安全運転に努める必要があります。家族や周囲の人々も、高齢者の運転状況に気を配り、必要に応じてサポートすることが大切です。
車道を走行するシニアカー
まとめ：誰もが安全に暮らせる社会を目指して
電動車椅子やシニアカーの逆走問題は、交通安全における大きな課題です。利用者自身の意識改革はもちろん、社会全体で交通ルール遵守の意識を高め、高齢者や障がい者を含め、誰もが安全に暮らせる社会を目指していく必要があります。「高齢者交通安全白書」などの資料も参考に、交通安全に関する知識を深め、実践していくことが重要です。交通安全コンサルタントの山田一郎氏（仮名）は、「高齢化社会において、電動車椅子の安全な利用はますます重要になるでしょう。利用者教育の充実と、社会全体の理解促進が不可欠です」と述べています。
