ロサンゼルスの美しい街並みが、想像を絶する山火事の猛威にさらされています。燃え盛る炎は住宅街を飲み込み、街は灰色の煙に覆われています。今回は、この未曾有の災害の現状と、市民生活への影響について詳しくお伝えします。
ロサンゼルス山火事、被害の全貌
ロサンゼルス郡で発生した複数の大規模山火事は、3日間もの間、猛威を振るい続けています。18万人もの住民に避難命令が出され、これまでに少なくとも10名の尊い命が失われました。ロバート・ルナ保安官は、火災の残骸の捜索が進むにつれて、さらに被害が拡大する可能性を示唆しています。
ロサンゼルスの山火事の煙
最も深刻な被害が出ているパリセーズとイートン地域では、鎮火率がそれぞれわずか6%と0%にとどまっており、消火活動は難航を極めています。焼失面積はサンフランシスコの面積を上回る136平方キロメートルに達し、1万棟以上の住宅や建物が被害を受けています。
有名人宅にも被害、大気汚染も深刻化
この山火事では、元メジャーリーガーの朴賛浩さんや俳優のアンソニー・ホプキンスさんなど、多くの著名人の邸宅も被害を受けていることが報じられています。
山火事の煙で覆われたロサンゼルスの街
また、山火事の影響で大気汚染も深刻化しており、ロサンゼルス全域に煙注意報が発令されています。当局は不要不急の外出を控えるよう呼びかけています。さらに、一部地域では水道施設への灰の混入により、飲水注意報も出されており、ミネラルウォーターの買い占めなどが発生しています。
山火事の最中、窃盗や放火も発生
避難を余儀なくされた住民の不在につけこみ、窃盗や放火などの二次被害も発生しています。警報機や防犯カメラが停電により作動しないケースもあり、警察は警戒を強めています。
避難する住民
経済損失は8兆円規模、過去最大に
JPモルガンは、今回の山火事による経済損失を8兆円規模と推定しており、これは過去の山火事による被害額をはるかに上回る規模です。バイデン大統領は、ロサンゼルス山火事への対応費用を連邦政府が全額負担する方針を発表しています。カリフォルニア州政府も、夜間外出禁止令を発令するなど、事態の収拾に全力を挙げています。
今後の見通しと支援
今後の天候や消火活動の進展によって、被害状況はさらに変化する可能性があります。被災された方々への支援、そして一日も早い火災の鎮火が切に願われます。
今回の山火事は、自然災害の恐ろしさを改めて私たちに突きつけました。一人ひとりが防災意識を高め、万が一の事態に備えることが重要です。