「誰も諦めません、私は」。ラッパー、ちゃんみなの力強い言葉が、Kアリーナ横浜に響き渡った。2万人の観客を前に、昨年から開催されてきたガールズグループオーディションプロジェクト『No No Girls』(通称:ノノガ)の最終審査が1月11日に行われ、新たなガールズグループ「HANA」が誕生した。その熱狂の舞台裏には、従来のオーディションの常識を覆す、画期的な試みが隠されていた。
「ノノガ」が切り開くオーディションの新機軸
altHANAの公式ウェブサイト。ノノガ最終審査後、すぐに開設された。(画像:https://hana.b-rave.tokyo/)
「ノノガ」の革新性を象徴するのが、最終選考に残った10名だけでなく、過去の審査で脱落した20名もKアリーナのステージに立ったことだ。通常、オーディションで一度脱落した候補者が、残った候補者と同じステージに立つ機会は稀だ。しかし、ちゃんみなは、業界関係者も集まるこの場で、脱落者にも再びアピールする機会を与えた。3次審査から5次審査で披露した楽曲を、選考通過者と脱落者が混合チームでパフォーマンスするという異例の試みだった。
音楽業界に精通するA氏(仮名)は、「この取り組みは、候補者全員の成長を促すだけでなく、業界関係者にも多様な才能を発見する機会を提供する、まさにWin-Winの戦略と言えるでしょう」と語る。
脱落者にもチャンス!「時間をかける」育成システム
altノノガ最終審査の様子。圧巻のパフォーマンスに、SKY-HIも「同時接続50万人を突破!」と驚きの声を上げた。
ちゃんみなは、審査を通して不合格の理由として「時間がかかる」ということを繰り返し伝えていた。第5次審査から最終審査までは5ヶ月という長期間。最終選考に進めなかった20名にも、成長のための時間を十分に与えたのだ。
B氏(仮名)、アイドル育成の専門家は、「才能の開花には時間が必要。短期的な結果ではなく、長期的な視点で育成に取り組む姿勢は、今後のオーディションの在り方を示唆している」と評価する。
「3つのNo」が示す未来への希望
「ノノガ」には、「No Give Up」「No Limit」「No Rule」という3つの「No」が掲げられている。これらは、挑戦を諦めない心、可能性に限界を設けない姿勢、そして既存のルールにとらわれない革新性を象徴している。
最終審査の舞台は、まさにこの3つの「No」が体現された空間だった。合格者、脱落者、そして観客。全員が未来への希望を共有し、新たなガールズグループ「HANA」の誕生を祝福した。
「HANA」の今後の活躍、そして「ノノガ」が切り開いたオーディションの新時代。今後の展開に期待が高まる。