NEC社員、インターン女子大生に性的暴行か 就活支援を悪用した卑劣な事件の真相

就職活動中の女子大生にとって、企業インターンシップは貴重な経験の場。しかし、その信頼を裏切るような事件が発生しました。大手電機メーカーNECの社員が、インターンシップに参加した女子大生に性的暴行を加えた容疑で逮捕されました。本記事では、事件の経緯とその背景にある問題点について詳しく解説します。

インターンシップ後の就職相談を口実に

2024年1月8日、警視庁は会社員の岡田一輝容疑者(29)を不同意性交の疑いで逮捕しました。岡田容疑者は、2023年9月にNECが実施したインターンシップで知り合った女子大生A子さんに対し、就職相談に乗るという名目で接近。11月末、A子さんを飲食店に誘い出し、その後、A子さんが住むマンションに押しかけ性的暴行を加えたとされています。

岡田容疑者の勤務先であったNEC本社ビル(イメージ)岡田容疑者の勤務先であったNEC本社ビル(イメージ)

A子さんは「急に襲われた」と語り、抵抗したものの、就職活動への影響を恐れ強く拒否できなかったと証言しています。この事件は、A子さんが友人と共に警察に相談したことで発覚しました。岡田容疑者は「一緒にいましたが一切触れていません」と容疑を否認しています。

NECのインターンシップ制度に潜む闇

NECは、日本を代表する大手電機メーカーであり、学生からも人気の高い企業です。近年は、学生を実際のビジネス現場に受け入れる「職場受入型インターンシップ」に力を入れており、年間1000人以上の学生を受け入れています。

NECの職場体験型インターンシップの様子(イメージ)NECの職場体験型インターンシップの様子(イメージ)

しかし、今回の事件は、このようなインターンシップ制度の運営に潜むリスクを浮き彫りにしました。就職活動中の学生は、企業に対して弱い立場に置かれがちです。その弱みに付け込み、性的暴行などの犯罪に及ぶケースは後を絶ちません。企業は、インターンシップの運営体制を見直し、参加学生の安全を確保する対策を強化する必要があります。人事コンサルタントの山田花子さん(仮名)は、「企業は、インターンシップ参加者に対するハラスメント防止研修の実施や相談窓口の設置など、具体的な対策を講じるべきだ」と指摘しています。

就活生を守るために

今回の事件は、就職活動中の学生がいかに脆弱な立場に置かれているかを示すものであり、社会全体で対策を考える必要があります。学生自身も、危険な状況に陥った場合は、すぐに信頼できる人に相談することが大切です。また、企業側も、インターンシップの運営に際しては、学生の安全を最優先に考え、適切な指導・監督を行う責任があります。

まとめ:企業の責任と就活生の意識改革

この事件は、企業の社会的責任、そして就活生自身の意識改革の必要性を改めて問うものです。企業はインターンシップ制度の運営体制を見直し、再発防止に努める必要があります。また、就活生も、自分の身を守るための知識を身につけ、不審な状況に陥った場合はすぐに助けを求めることが重要です。明るい未来への第一歩であるはずのインターンシップが、このような事件の舞台となることが二度とあってはなりません。