【東京女子医大】元理事長逮捕の裏側:巨額背任事件の真相に迫る!

不正資金の流れ、内部告発の勇気、そして女帝の素顔…  2025年成人の日、東京女子医科大学元理事長・岩本絹子容疑者(78)が背任容疑で逮捕されました。警視庁に連行される容疑者の姿からは、かつての「女帝」の威厳は消え失せていました。この事件の核心、そして事件解明の鍵を握る内部告発者の存在とは?本記事では、事件の真相に迫ります。

1億円超の使途:架空のアドバイザー報酬

岩本容疑者の逮捕容疑は、新校舎建設にあたり、実際には存在しない建築アドバイザー業務への報酬名目で、一級建築士の男(60代)に総額約1億1700万円を不正に支払ったというもの。この男は、受け取った報酬を現金化し、一部を岩本容疑者に還流していたとみられています。まるでドラマのような不正資金ロンダリングの実態。一体、どのようにして巨額の資金が動かされていたのでしょうか?

元理事長・岩本絹子容疑者元理事長・岩本絹子容疑者

現金化とキックバック:常套手段の裏側

元東京地検特捜部の検事だった落合洋司弁護士は、不正資金を現金化するのは、銀行の履歴を残さないための常套手段であり、犯罪者同士のトラブル防止のため、受け渡し記録が残されているケースも少なくないと指摘します。今回の事件でも、もし記録が残されていれば、岩本容疑者への還流を証明する重要な証拠となる可能性があります。

公認不正検査士の米澤勝税理士は、報道されている約3700万円の還流額を基に、一級建築士が適正な納税を行うための資金配分が行われていた可能性を指摘。実効税率55%で計算すると、所得税と住民税は約6400万円。残りの5300万円を岩本容疑者と一級建築士が2対1の割合で山分けしていたと推測されます。

関係者関係者

巨額資金の行方:全国に散らばる不動産

捜査関係者によると、岩本容疑者の自宅からは数億円分の現金や金塊が発見されたとのこと。さらに、岩本容疑者は東京都内だけでなく、関東一円から大阪、故郷の佐賀県唐津市まで、全国各地に土地やアパート、マンションを所有していることが判明しています。これらの不動産購入に不正資金が流用された可能性も浮上しています。

高級ブランドを好み、ベンツを愛用する一方で、庶民的な一面も持ち合わせていたという岩本容疑者。その素顔とは?

内部告発:事件解明の鍵を握る存在

事件発覚のきっかけとなったのは、内部告発でした。女子医大の元経理課長が不正の痕跡を見抜き、勇気をもって告発したことで、事件の全貌が明らかになり始めたのです。内部告発者の存在なくして、この事件の解明は難しかったでしょう。組織内部の不正を正す勇気と行動が、社会正義を実現するために不可欠であることを改めて示す事例と言えるでしょう。

今後の捜査の行方

捜査当局は、今後さらに関係者への取り調べを進め、事件の全容解明に努める方針です。巨額の不正資金の流れ、そして事件に関与した人物たちの思惑。今後の捜査の進展に注目が集まります。