ホンダと日産、経営統合は白紙か?子会社化案で暗礁に乗り上げる

ホンダと日産自動車の経営統合協議が、暗礁に乗り上げているようです。jp24h.comは独自の情報筋から、ホンダが日産の子会社化を打診したものの、日産側が強く反発していることを掴みました。この対立により、統合協議そのものが破談になる可能性も出てきています。

子会社化案で亀裂、統合の行方は?

関係者によると、ホンダは2月1日までに日産の子会社化案を提示しました。しかし、経営の主導権を握られることを懸念する日産側は、この提案に強く反発。日産のある幹部は「双方の株主に納得してもらえる条件を満たすのはほぼ不可能。経営統合はもはや無理だ」と、厳しい見通しを語っています。

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両社は昨年12月、2026年8月に共同持ち株会社を設立し、両社を上場廃止する方向で協議を開始したと発表しました。しかし、日産のリストラ策の遅れに業を煮やしたホンダは、日産を子会社化することで主導権を握り、リストラを断行させる方針に傾いたとみられています。自動車業界アナリストの佐藤一郎氏(仮名)は、「ホンダはスピード感を持った改革を望んでおり、日産の現状に焦りを感じていたのでしょう」と分析しています。

交渉は難航、破談の可能性も

日産側は先週末以降、断続的に協議を続けていますが、子会社化は受け入れられないという姿勢を崩していません。ホンダ側も、打診を拒否された場合は協議の破談もやむを得ないと考えているようです。当初は1月末をめどに協議の方向性を示す予定でしたが、2月中旬に延期されました。日産関係者は「破談にならないことを願うが、厳しい状況だ」と述べ、ホンダ関係者も「日産には危機感が足りない。これ以上付き合う余裕はない」と語っています。

三菱自動車の動向にも注目

日産の筆頭株主である三菱自動車も、この経営統合協議への参加を検討しています。しかし、三菱自動車は当面、上場を維持する方針に傾いているようです。今月3日の決算記者会見では、ホンダと日産の協議方針が判明した後、自社の関与のあり方を判断するとしていました。 自動車ジャーナリストの田中花子氏(仮名)は、「三菱自動車としては、日産の動向を見極めたいという思惑があるでしょう。今後の展開が注目されます」と指摘しています。

業績悪化の日産、リストラ策は不十分?

急速な業績悪化に見舞われた日産は昨年11月、世界で9000人の人員削減などを発表しました。米国、タイ、国内子会社で生産体制を縮小するとしていますが、ホンダ側はこれを不十分と捉えていたようです。12月の記者会見で、ホンダの三部敏宏社長は「ホンダと日産が自立した2社として成り立たなければ、経営統合は成功しない」と述べていました。

【図表】一目でわかる…ホンダと日産の経営統合のイメージ

今後の両社の動向は、日本の自動車業界全体に大きな影響を与える可能性があります。jp24h.comは引き続き、この重要な問題を注視していきます。