作家の乙武洋匡氏(48)が7日までにX(旧ツイッター)を更新。学校制服の是非をめぐるSNS上の論争を受け、自身の考えを示した。
ホリエモンこと実業家の堀江貴文氏が5日、東京都品川区が区立中学校の制服を所得制限なしで無償化するとした報道を受け、「制服をやめるって発想にはならんのかな」と言及するなどしたことで、SNS上で制服廃止をめぐる議論が勃発。賛否さまざまな意見があがっている。
乙武氏は「『制服がないと貧富の差が際立って、子どもたちがかわいそう』という意見をよく耳にします」と制服廃止への反対意見に言及。「でも、そうした“格差の表出”を覆い隠してくれるのは学校にいる間だけで、決して格差自体がなくなるわけではありません」と指摘。「『格差なんてありませんよ』というポーズを取り続けて、結果的に無垢な子どもたちを格差だらけの社会に送り出すことを、私は欺瞞的な行為だと感じてしまいます」と異を唱えた。
続くポストでは「これについては異論があって当然だと思います。『制服は必要だ』とおっしゃる方の気持ちもよくわかります」と推し量りつつ、続けた。
「ただ、これは私自身が“肉体的ハンデ”という、どうやっても表出を覆い隠すことのできない格差を幼少期から突きつけられ、それをどう乗り越え、跳ね返せばいいのかを考えさせられてきたというみずからの境遇が、下記のような考えの源泉になっているのだと思います」と自身の投稿内容について説明。
「もちろん、そこに対しては、『みんなが乙武さんのように強くない』という反論もあろうかと思いますが、私のメンタルが元々強かったのか、上述のような境遇から強くならざるを得なかったのか、もはや自分ではわからないというのが正直なところです」と付け加えた。