東京大学は2025年2月12日、2025年度の一般選抜の第一段階選抜(いわゆる足切り)の実施状況を発表した。志願者は昨年より1011人少ない8421人で、第一段階選抜通過者は昨年より1025人少ない7503人。志願者の大幅減は、今年から第一段階選抜を実施する基準となる倍率を引き上げ、二次試験を受けられる人数を絞った影響が出たとみられる。(西健太郎)
2004年以降で最少の志願者数
東大によると、志願者数は国立大学が法人化した2004年以降で最も少なかった(これまでの最少は2021年の9089人)。志願者に占める女子の比率は23.3%で、昨年(22.2%)よりやや上昇した。
「足切り」ライン引き上げ「より丁寧に採点」
東大は、募集人数に対して基準となる倍率を超えた志願があった場合は、大学入学共通テストの得点による第一段階選抜を行い、二次試験の受験者数を絞っている。今年から、文科一・二・三類の基準の倍率を3.0倍から2.5倍に、理科一類を2.5倍から2.3倍に、理科二類を3.5倍から3.0倍に変更した。理科三類は3.0倍のままで変更しなかった。
東大は変更の理由として、「大学入学共通テストによる基礎学力の選抜をより厳格に行い、2次試験をより丁寧に行う。(2次試験では)より深く答案に向き合い、より一層丁寧に採点を行える」と説明する。加えて、障害など配慮が必要な受験者が増えていることなども理由にあげる。
合格判定への影響は軽微との見方
今回、志願者が大幅に減ったことは、第一段階選抜の変更に関連している可能性があるが、東大は「(去年より通過者の)最低点、最高点(の得点率)が上がっている。受験者(の学力)に大きな影響はなかったのではないか」とみている。太田邦史副学長によると、基準変更に先立ち過去の入試結果を詳細に分析したところ、基準を変更した場合に合格から不合格に変わる学生は「各科類とも多くて1ケタ(10人未満)」だったといい、二次試験受験者を1000人絞っても合格判定への影響は軽微とみている。