岐阜市の風俗店「ウェットフラジール」の従業員5名が、売春防止法違反の疑いで逮捕されました。警視庁によると、彼らは匿名・流動型のスカウトグループ「アクセス」から紹介された女性に対し、売春場所を提供していたとのことです。本記事では、事件の概要と「アクセス」の特徴、そして風俗業界における摘発の現状について解説します。
匿名スカウトグループ「アクセス」と風俗店との関係
「ウェットフラジール」の従業員である松田隆明容疑者(71)ら5名は、1月から2月にかけて、女性が売春目的で店の個室を使用することを知りながら提供した疑いが持たれています。警視庁の調べによると、彼らは「アクセス」から紹介された20人の女性に売春場所を提供していました。「アクセス」はSNSを通じてメンバーを集め、犯罪を繰り返す匿名・流動型のグループとして知られています。
岐阜市の風俗店従業員逮捕
摘発強化される風俗スカウトグループ
風俗業界における違法行為を取り締まるため、警察当局は近年、スカウトグループへの摘発を強化しています。特に「アクセス」のような匿名性が高く、メンバーの流動性も高いグループは、摘発が困難とされてきました。今回の逮捕は、こうしたグループへの捜査の進展を示すものと言えるでしょう。
「アクセス」リーダーらも逮捕
今回の事件では、「アクセス」のリーダーである遠藤和真容疑者(33)ら4人も、別の店舗に女性を紹介したとして逮捕されました。これは、「アクセス」が組織的に売春あっせんに関与していたことを示唆しています。警察は、グループの全体像解明に向けて捜査を進めています。風俗業界の専門家であるA氏(仮名)は、「SNSの普及により、こうした匿名性の高いスカウトグループが増加している。摘発を強化するだけでなく、若者がこうしたグループに巻き込まれないための啓発活動も重要だ」と指摘しています。
風俗業界の健全化に向けて
今回の事件は、風俗業界における違法行為の根深さを改めて浮き彫りにしました。摘発を強化するだけでなく、業界全体の健全化に向けた取り組みが求められています。風俗店経営者に対する指導の徹底や、利用者への啓発活動など、多角的な対策が必要となるでしょう。