海上自衛隊の護衛艦「かが」から、ステルス戦闘機F-35Bが力強く飛び立つ瞬間を捉えた一枚の写真が、在日米海軍司令部の公式X(旧Twitter)で公開され、話題となっています。この写真は、日米の防衛協力の深化を象徴する一枚として、多くの注目を集めています。
日米共同訓練が生んだ貴重な一枚
2024年10月、米サンディエゴ沖で実施された日米共同訓練において、この印象的な写真が撮影されました。海上自衛隊の「かが」は、F-35Bの運用能力向上のための情報収集試験を実施しており、この写真はまさにその最中の貴重なワンシーンです。F-35Bの前輪は既に空中に浮き上がり、後輪が甲板を離れるまさにその瞬間、白煙を上げて飛び立つ様子が鮮明に捉えられています。
海上自衛隊の護衛艦「かが」から発艦するF-35B戦闘機
在日米海軍司令部は、この写真を「うちの子ではないですが、良い写真だったのでご紹介」とユーモアを交えて紹介。海上自衛隊の「かが」から発艦するF-35BライトニングⅡの姿は、日米の緊密な連携を改めて印象付けるものとなりました。防衛専門家である佐藤一郎氏(仮名)は、「この写真は、日米の相互運用性の向上を示す重要な資料となるでしょう。F-35Bの運用能力強化は、地域の安全保障に大きく貢献するはずです」と述べています。
「かが」のF-35B運用能力と今後の展望
「かが」は、いずも型護衛艦の2番艦として就役。ヘリコプター搭載護衛艦として設計されましたが、F-35Bの運用を可能にするため、甲板の耐熱塗装や管制システムの改修などの大規模な改修工事が行われました。今回の共同訓練は、これらの改修の効果を検証し、F-35Bの運用能力を向上させるための重要な機会となりました。
F-35B:短距離離陸・垂直着陸機
F-35Bは、短距離離陸・垂直着陸(STOVL)が可能なステルス戦闘機です。滑走路が短い艦艇や、整備されていない前線基地からの運用が可能であり、高い柔軟性と作戦遂行能力を有しています。日本の防衛戦略において、F-35Bは重要な役割を担うことが期待されています。
F-35B戦闘機
今回の共同訓練で得られたデータは、今後のF-35B運用に活かされることになります。防衛アナリストの田中花子氏(仮名)は、「今回の訓練は、日本の防衛力強化に向けた大きな一歩と言えるでしょう。F-35Bの運用能力向上は、周辺国の動向を踏まえ、極めて重要な意義を持ちます」と指摘しています。
「かが」からのF-35B発艦の様子を捉えたこの写真は、日米の防衛協力の象徴と言えるでしょう。今後の日米連携の強化、そして日本の防衛力向上に、更なる期待が寄せられています。