【ワシントン共同】トランプ米大統領とウクライナのゼレンスキー大統領による2月28日の首脳会談は当初の和やかな雰囲気が一変し、激しい口論の末に物別れになった。火を付けたのは同席したバンス米副大統領の「失礼だ」との一言。手ぶりを交えて反論したゼレンスキー氏に、トランプ氏が顔を赤くして怒る場面も。大統領執務室は緊迫した空気に包まれた。
「一度でも『ありがとう』と言ったことはあるか」。侵攻を受けるロシアとの戦闘終結後、米国による安全の保証を求めるゼレンスキー氏に対し、バンス氏は「あなたの国を救おうとしている米国と大統領に感謝の言葉を述べなさい」と攻撃を続けた。
ゼレンスキー氏は、2014年のロシアによるウクライナ南部クリミア半島併合について、トランプ氏も「止めることはできなかった」と指摘。ロシアのプーチン大統領は19年に結んだ停戦合意を破り「われわれの国民を殺害した」と訴えた。
トランプ氏は、ゼレンスキー氏が停戦を望んでいないとして「第3次大戦を賭けてギャンブルをしている」と非難した。