独首相「決して彼らを忘れない」 「ベルリンの壁」崩壊30年式典





9日、記念式典で市民らと握手するドイツのメルケル首相=ベルリン(ロイター=共同)

 【パリ=三井美奈】東西冷戦の象徴だった「ベルリンの壁」崩壊から9日、30年を迎えた。ベルリンでは同日、記念式典が行われ、シュタインマイヤー独大統領は東欧の首脳たちと共に献花した。

 旧東独で育ったメルケル独首相は演説で、「東独の独裁体制は個人の自由を受け入れず、あまりにも多くの市民が犠牲になった。決して彼らを忘れない。欧州は人権や寛容のために闘わねばならない」と述べた。

 ベルリンの壁は1961年、冷戦下で東西に分断されたドイツで、東側が西側への住民の流出を防ぐために建設したコンクリート壁。壁を越えようとして東独警備隊に逮捕、あるいは射殺される人が相次いだ。

 市中心部のブランデンブルク門では9日夕、世界的音楽家ダニエル・バレンボイム氏の指揮で、ベートーベンの交響曲第5番「運命」が演奏される。



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