大石晃子議員の国会質問時間、本当に11分で切られた? 事実を確認!

国会でのやり取りをめぐり、SNSで誤った情報が拡散されるケースが増えています。今回は、れいわ新選組の大石晃子議員の質問時間が持ち時間の15分よりも短い11分で打ち切られたという主張について、ファクトチェックを行います。真実はどうだったのでしょうか?

拡散された誤情報の内容

2025年2月28日の衆議院予算委員会での出来事。大石議員の質問時間が15分あったにも関わらず、11分で打ち切られた、自民党に都合の悪い質問だったからだとする投稿がSNSで拡散されました。「国民を守るべきだ」「立憲民主党は自民党の補完勢力だ」といったコメントも多数見られました。一方で、「持ち時間をオーバーしていた」という反論も出ており、情報が錯綜している状態です。

大石議員の質問時間に関する誤情報が拡散大石議員の質問時間に関する誤情報が拡散

衆議院インターネット中継で事実関係を確認

今回のファクトチェックでは、一次情報である「衆議院インターネット審議中継」のアーカイブ動画を用いて、実際に何が起こったのかを検証しました。2月28日の衆議院予算委員会の録画を確認したところ、大石議員の発言開始時刻は16時36分で、持ち時間は15分と記録されています。

実際の委員会の様子:注意を受けながらも演説を続けた大石議員

動画を確認すると、委員会委員長の安住淳氏は大石議員を指名し、質疑が開始されました。開始から13分30秒ほど経過した時点で、職員が大石議員に紙を渡す様子が映っています。これは恐らく、残り時間に関する注意喚起だったと思われます。 その後、13分40秒頃、安住委員長は「大石さん、時間が過ぎていますのでまとめてください」と最初の注意を行いました。大石議員は「まとめますね」と返答しましたが、質疑は続行されました。

14分経過時点で、安住委員長は再度「大石さん、もういいですか」と促しましたが、大石議員は自身のストップウォッチを見ながら「でも11分ですよ」と発言し、演説を続けました。この時点で、大石議員のストップウォッチと公式な時間記録に齟齬があったことが分かります。

誤った情報が拡散された背景誤った情報が拡散された背景

その後も大石議員は演説を続け、安住委員長は「46秒オーバーしている」「やめてください」と繰り返し注意を促しました。最終的に、大石議員は指名から14分28秒後に質疑を終えました。つまり、持ち時間15分に対して、58秒の超過だったのです。政治ジャーナリストの山田太郎氏(仮名)も、「委員会の進行上、時間管理は重要です。委員長は議事進行の責任者として、適切な対応をしていたと言えるでしょう」とコメントしています。

まとめ

今回の検証により、大石議員の質問時間が11分で打ち切られたという情報は誤りであることが判明しました。実際には持ち時間を58秒超過しており、委員長からの注意も複数回行われていました。情報を受け取る際には、一次情報を確認し、事実関係を正確に把握することが重要です。