ゴルフを楽しむ人にとって、青々とした美しい芝生は欠かせない要素。しかし、岡山県玉野市にある人気の玉野ゴルフ倶楽部では、その芝生がイノシシによって荒らされるという事態が発生しています。jp24h.comでは、その実態と意外な理由について取材しました。
イノシシによる被害の実態
玉野ゴルフ倶楽部の一部コースでは、芝生がめくれ上がり、掘り起こされた痛々しい光景が広がっています。本来であればプレーヤーを気持ちよく迎えるはずの美しい芝生が、なぜこのような状態になってしまったのでしょうか?
alt=イノシシによって荒らされたゴルフコースの芝生
ゴルフ場内に設置された防犯カメラには、その犯人の姿が捉えられていました。鋭い眼光でカメラを見つめるイノシシ。なんと、去年の秋頃から頻繁に出没しているとのことです。
イノシシの侵入経路と被害の特徴
玉野ゴルフ倶楽部の副支配人、大森雄氏によると、昨年10月に6頭のイノシシが柵を潜り抜けてゴルフ場内に侵入。うち4頭が居座り、広大なコースを荒らし回ったそうです。
イノシシの被害の特徴として、一度掘り起こした場所を何度も繰り返し掘り返す習性があることが挙げられます。そのため、18ホールあるコースの至る所で被害が発生し、修復作業に追われているとのこと。
なぜゴルフ場の芝生を狙うのか?
周囲には林が広がっているにも関わらず、なぜイノシシはピンポイントでゴルフ場の芝生を狙うのでしょうか?大森副支配人によると、ゴルフ場の芝生は手入れが行き届いており、土壌の質が良いことが理由の一つ。イノシシの食料となるミミズなどの土壌生物が豊富に生息しているため、格好の餌場となっているようです。
特に冬から春にかけては、山の実りが少なくなり、食料不足に陥りやすい時期。そのため、周辺の他のゴルフ場でも同様の被害が報告されているとのこと。
警戒心の強いイノシシへの対策
さらに厄介なのは、イノシシの警戒心の強さ。人影のある日中は姿を現さず、夜間に活発に活動するため、捕獲が困難を極めているといいます。
alt=夜間にゴルフコースで芝生を掘り起こすイノシシ
防犯カメラの存在に気づくと一目散に逃げる様子からも、その警戒心の強さが伺えます。現在も1頭が捕獲できておらず、被害は継続しているとのことです。
まとめ
イノシシによるゴルフ場への被害は、食料不足という自然の摂理と、イノシシの知恵が絡み合った複雑な問題です。ゴルフ場関係者は、効果的な対策を模索しながら、美しいコースを守り続ける努力を続けています。