マイナンバーカード保険証、登録解除が急増中!その背景と理由とは?

マイナンバーカードと一体化した健康保険証、「マイナ保険証」。便利なはずのシステムですが、ここにきて登録解除申請が急増しているという現状をご存知でしょうか?本記事では、その背景や理由、そして専門家の意見も交えながら、マイナ保険証をめぐる現状を詳しく解説していきます。

なぜ解除するの?利用者のリアルな声

厚生労働省の発表によると、2024年1月のマイナ保険証解除申請は13,212件。累計では約58,000件にものぼります。一体なぜ、これほど多くの人が解除を選んでいるのでしょうか?実際に登録解除をした方々に話を聞いてみると、様々な理由が浮かび上がってきました。

兵庫県在住の60代女性は、マイナポイントにつられて登録したものの、紛失のリスクを懸念して使用していなかったとのこと。紙の保険証廃止に伴い、マイナ保険証の携帯が必要になることを不安に思い、登録解除を決断したそうです。

マイナ保険証のイメージマイナ保険証のイメージ

千葉県在住の50代の方は、入所中の母親の介護施設でマイナ保険証を預かってもらえないという理由から、資格確認書の取得のために解除したと話しています。

これらの声から、紛失への不安や、施設利用時の対応など、現場での課題が浮き彫りになっています。

資格確認書とは?その役割と入手方法

資格確認書とは、マイナ保険証の利用登録をしていない人が、加入している保険組合から受け取れる書類です。従来の保険証の有効期限が切れた後(最長で2025年12月1日まで)は、マイナ保険証か資格確認書が必要になります。

しかし、資格確認書は原則としてマイナ保険証の利用登録をしていない人のみが取得できるため、登録済みの人が資格確認書を希望する場合、一度登録を解除する必要があるという、少し複雑な状況が生じています。

専門家の見解:システムへの不信感も

全国健康保険協会の広報企画室担当者は、「システムへの不信感」や「紛失への不安」を訴える人が多いと指摘しています。また、都内の保険証を取り扱う自治体担当者は、マイナ保険証での受診が難しい高齢者や障害者、施設入居者なども市区町村で申請すれば資格確認書が交付されることを知らない人が多く、それが解除増加の一因ではないかと分析しています。

さらに、マイナ保険証(またはマイナンバーカード)と暗証番号があれば、口座開設やローン契約も可能になることから、セキュリティ上の懸念から持ち歩きたくないという声も少なくありません。

解除申請の手続き:意外と面倒な現状

解除申請は、申請用紙に必要事項を記入して提出する必要があります。この手続きの煩雑さも、解除をためらう一因となっている可能性があります。「マイナ保険証、もっと簡単に登録・解除できたらいいのに…」と感じている方もいるかもしれません。

まとめ:マイナ保険証の未来は?

マイナ保険証は利便性が高い一方で、紛失リスクやシステムへの不安、手続きの煩雑さなど、様々な課題を抱えていることが明らかになりました。これらの課題を解決し、より多くの人が安心して利用できるシステムへと進化していくことが、今後の重要なポイントとなるでしょう。